＃だいすきであふれてる 【R.Y】

【おとなになりたい。】 ページ18

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涼介「だーいじょうぶだってば！ほら、しかも何かロマンチックじゃね？」


A「…意味わかんない」





涼介はもう少ししたら、仕事で海外へと旅立ってしまう。



私は素直に寂しい、って涼介に言えたのに、
涼介は茶化すばかりで素直に慰めてくれない。



なんか、私ばっかり好きみたいじゃん。





A「ばかー、ちゃんと聞いてよ…」


涼介「え、ちょ、お前泣くなって！」





わかってる。


私の彼氏はゲイノウジンだってこと。

私たちの一緒にいる時間が少ないだけ、
涼介の仕事は増えてるってこと。

そして、それを彼女の私は喜ぶべきだってこと。



でも、私にはそれができない。





A「…大人になりたいっ、よぉ…っ」





一度流すことを許してしまえば、もう涙は止まらない。

ひたすら泣きじゃくる私を、涼介は優しく抱きしめてくれた。





涼介「俺だって、子供だよ。ふざけてるように見えるかもしんねぇけど…
こうでもしねぇとさ、俺だって離れるのやなんだよ」





耳元で聞こえたその声は、少し涙声のような気もした。

涼介の背中に回していた腕に、ぎゅうっと力を込める。





A「だい、すきぃ…っ」


涼介「泣きすぎな、おまえ」





涼介は私の涙をぬぐって笑いかけた後、
ちょっぴりしょっぱくて、とびきり甘いキスを落とした。





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