第３０話：siryiさんのお叱り４ ページ36
ナツメside
「…ねぇ、本当分かってんの？」
「はい。」
ドスの効いたAの声。
それはもうyesかはいしか選択肢は残されていないようで、俺は俯きながら短く返事を返した。
するとAは「…絶対分かってない」と言ってくる。
「…この前だって、遅れてきたにもかかわらずスタッフさんたちに迷惑かけてたじゃん」
「…はい」
多分いま、俺には凄く冷たい視線が注がれているのだと思う。
俺は、とにかく早くお叱りタイム終わってくれと願うばかりだ。
…なんて考えていると。
「…だから、96猫に悪い噂がたつんだよ」
「…へ」
悲しそうな声色で放たれた声は、そんな言葉をかたどっていた。
驚きで変な声がでる俺。
そんなこと知らないというように、Aは言葉を繋げた。
「…あんたも知ってるでしょ。96猫は性格が悪いって噂されてんの」
…そう。『96猫』という歌い手は、性格が悪いということでよく知られている。
【96猫 性格】で調べると、絶対一番上に性格が悪いどーのこーのの情報が出てくるのは、皆もう知っているだろう。
チャットだったりそういうので語られる俺の悪い噂。本当はあれは、別に俺の性格どーのこーのじゃなくて、偶然に偶然が重なってできた、一種の嘘情報だ。
そんなのでこちらの性格を語られちゃ、こちらはたまったものじゃない。
「…まぁ、うん」
「…こーゆー偶然が重なって、あんたの悪い情報ばかりが流れて、あんたの印象が悪くなるのが嫌なんだよ。…ナツメが性格悪いってわけじゃないのに、そんな情報で、ネットの、あんたの嘘の姿が塗り固められていくのが、私は不快でなんない」
腕を組みながらそう言うAの表情は悲しそうに歪んでいて、俺は心の中で「やってしまった」と後悔する。
まさか、ここまで気にしてくれているなんて思わなかった。
…俺、もっと頑張らなきゃな。
「…俺、これからもっと気を付けるわ。うん」
俺はそう言いながら立ち上がり、Aの頭を優しく撫でた。
「…口だけにならないでよね」そう言うAに「さぁね〜」と笑いながらいう。
…俺、本当この人彼女にして良かった。
Aの頭を撫でながら、俺は密かに、そんなことを考えたのだった。
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ももはす(プロフ) - 子たぬき&坂田家さん» 返信遅くなってしまってすいません！コメントありがとうございます(*´▽｀*)ですよね…私もついついニヤニヤしちゃうんですよ笑 同じですね（笑） (2017年9月24日 20時) (
レス) id: cd24fb7f62 (このIDを非表示/違反報告)
子たぬき&坂田家(プロフ) - 96ちゃんがかっこよくなった〜ニヤニヤがとまらない (2017年9月24日 15時) (レス) id: 1fc64429a0 (このIDを非表示/違反報告)
ももはす(プロフ) - iceさん» コメントありがとうございます！こんな彼氏いたら毎日ニヤニヤしまくりですよ…(笑)これからも更新頑張るので、よろしくお願いしますね！ (2017年9月6日 21時) (レス) id: cd24fb7f62 (このIDを非表示/違反報告)
ice(プロフ) - 96猫さんの夢小説…！とても面白いです！ちょっとニヤニヤしてしまいました…(;´∀`)これからも更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2017年9月6日 21時) (レス) id: f6a4d10306 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももはす | 作成日時：2017年8月11日 10時
