第１話：ネックレス ページ2
今日、私は彼氏のナツメ…もとい、96猫とショッピングモールに来ている。
どうやら、ナツメが欲しいものがあるとかなんとか。
…多分、今ナツメが持ってるやつが例の物だと思う。
ナツメは今、私の目の前で、猫をモチーフにした黒色のネックレスを手にしていた。
…最近金欠だって言ってたから、多分あれ財布との相談なんだろうなぁ。
私から見ても、あのネックレスは恰好いいし、綺麗だ。
ナツメが欲しくなるのも頷ける。
…別に、あれくらいなら買ってあげられるのに。
「…ねぇ、ナツメ」
「んー？なーに、A」
「それ、欲しいの？」
私がネックレスを指さすと、ナツメは「まーねぇ」と頷き、またうんうんと悩み始めた。
「…買ってあげよっか？それ」
「え」
「ナツメ、最近金欠だって言ってたし…お金無いからそんな悩んでんでしょ？それくらいなら買ってあげられるけど」
「いやいや！ダメ！！Aに買わせるわけにはいかんから！！」
顔を横にぶんぶんと振って否定するナツメ。
何故そんなに嫌がるのかよく分からない。
「いや…何でそんなき嫌がんの？」
「彼女に奢ってもらうとか彼氏として失格やん！」
「別に大丈夫でしょ…」
はぁ、と溜め息をつくと、ナツメは、こちらに少しだけ視線をよこしながらゆっくり口を開いた。
「それに…俺が買わないと意味無いし」
「はぁ？」
「とにもかくにも、大丈夫だから！Aは自分の買いたいものでも見てて！！」
「えー…」
私の背中を押しながらそう言うナツメ。
不満を表情にしながら、私は渋々他のアクセサリーを眺めた。
…何であんなに奢ってもらうのが嫌なのか。
男の気持ちはよく分かんないなぁ。
…あ、コレナツメ好きそう。
コレもカッコイイなぁ。あのイヤリングもナツメ気に入りそうだし…あのTシャツも…。
…って、私ナツメ大好きかッ。
「んー、んー…」
「………」
ナツメの唸り声を聴きながら、私は脳内で密かに自分につっこんだのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ももはす(プロフ) - 子たぬき&坂田家さん» 返信遅くなってしまってすいません！コメントありがとうございます(*´▽｀*)ですよね…私もついついニヤニヤしちゃうんですよ笑 同じですね（笑） (2017年9月24日 20時) (
レス) id: cd24fb7f62 (このIDを非表示/違反報告)
子たぬき&坂田家(プロフ) - 96ちゃんがかっこよくなった〜ニヤニヤがとまらない (2017年9月24日 15時) (レス) id: 1fc64429a0 (このIDを非表示/違反報告)
ももはす(プロフ) - iceさん» コメントありがとうございます！こんな彼氏いたら毎日ニヤニヤしまくりですよ…(笑)これからも更新頑張るので、よろしくお願いしますね！ (2017年9月6日 21時) (レス) id: cd24fb7f62 (このIDを非表示/違反報告)
ice(プロフ) - 96猫さんの夢小説…！とても面白いです！ちょっとニヤニヤしてしまいました…(;´∀`)これからも更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2017年9月6日 21時) (レス) id: f6a4d10306 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ももはす | 作成日時：2017年8月11日 10時
