妖アパ×カラフル～天使と人と妖怪アパート～③ (ページ22)

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105話頼み～夕士side～ページ22

楓「……それにな、アイツは俺の嫌いな甘いもんやると言うことを良く聞いたし、変な所で単純なんだよなぁ」

お兄さんの口から紡がれる天使の過去

子供らしかぬ言動や精神は確かに妙だと思う

だが、俺の隣に座っている長谷だけは、どこか確信めいた顔をしていた

夕士「……一つ、良いっスか？」

楓「……なんだよ？」

夕士「お兄さんは……天使の事、どう思ってます？」

楓「……奇妙な質問だな」

クツクツと噛み殺した様な笑いが人の少ないファミレスに響く

楓「血の繋がった弟……それ以上でも以下でも無い……もう良いか？」

長谷「えぇ、ありがとうございました」

楓「あっそ、じゃあな」ﾋﾗﾋﾗ

伝票と荷物を手にとって彼は俺達に背中を向ける

長谷「払いますよ？こちらが呼び出したんですから」

楓「アホ、雪の面倒押し付けてるし……第一、誰が年下に払わせるかよ」

長谷「ありがとうございます」ﾍﾟｺﾘ

夕士「あ、ありがとうございました」ﾍﾟｺﾘ