妖アパ×カラフル～天使と人と妖怪アパート～③ (ページ20)

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103話ファミレスで～夕士side～ページ20

町で良く見かけるファミレスの中に入る

晩御飯の時間が過ぎているせいか、余り人はいなかった

長谷「天使先輩、お待たせしました」

夕士「こ、こんばんは……」ﾍﾟｺﾘ

数あるテーブル席の一つに、その人……天使の兄である『天使楓』さんが座っていた

楓「……おう」

ぶっきらぼうにそう言った彼は手元に置かれたノートや参考書類から顔を上げ、俺たちを見る

楓「それで、こんな夜に受験生を呼び出してどうするんだ？生徒会長さん」

長谷「少し聞きたいことがありまして……よろしいですか？」

楓「別に良いけど……そっちの奴は？」

夕士「あっ、俺は稲葉夕士っス……長谷の友人で、天使のクラスメイトです」

ピクリと、眉をしかめられる

楓「アイツのねぇ……」

ジロジロと品定めの様に見られては良い気はしないものだ

楓「俺は天使楓、アイツの……雪の兄……何か頼む？」

長谷「それじゃあ……」

メニュー表を差し出され、反射的に受け取ってしまう

メニュー表越しに見る彼の姿は、やっぱり兄弟だと思うほどに、天使雪に似ている所があった