【HQ】馴染まなかった幼馴染【及川】

37.おにsaid及川 ページ37

及川ｓｉｄｅ







最近、Aちゃんがよく目に入るようになる。






勿論、俺が機会を伺うような事をしていないときの話だ。




おかげで今の彼女が分かるようになった。


頭がいいし顔もいい。多分首から上全部いいもんで出来てる。






よく表情が動く。見てて飽きない。







ゲームとか漫画とかよく見るらしい。






そして、何気ノリがいいバカ。









(またバカやってる…)









今は体育の時間なのだろう。




窓の外を見るとそれはもう楽しそうにサッカーをするAちゃん。




３年の体育なんてほとんどお遊びだから何やってもいいのだろう。









そして何がバカだというと、キーパーを担当するAちゃんがいきなり『マジン・ザ・ハンド！！』とか叫びだしたのだ。






しかもゴールは守れてないときた。









それをげらげら笑う皆。









おかしすぎる。









(頭いいのに何あれ…(笑))









そうしばらく見つめていると、転んだり男子にボールを取られていたりと、面白い。





いつの間にかそっちに集中してしまっていたようで、後ろで般若を作る先生に気付けなかった。









パコスコーンッという軽い音と頭での衝撃に意識を戻すとそこには笑顔の先生が。









「おうおう及川、随分よゆーじゃねえか。お前２年の時俺のテストで赤点以外出した事あんのか？あ"ぁん！？」






「ご、ごめんて！！」





「そんな及川君にはぁ、じゃん！俺特製テスト対策プリント！デス☆」





「ちょ！嘘でしょ！？鬼畜！悪魔！」





「おーう、何とでも言ってくれ。じゃあ今日の授業はこれで終わり。及川はテスト日にそれ提出しろよー」









周りがクスクス笑っているがそれどころじゃない。







テストまであと１週間。









部活は無いけど朝練はある。









しかも苦手な英語と来た。









ムリムリムリムリ！

試しにペラッとめくってみるとご丁寧に１年から２年までの英語の点数がプリントされた紙がホチキス止めされていた。









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あの先生、最初から俺に渡す予定で作っただろ…っ。

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