2.後処理の仕方 ページ3
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今迄ドドドと鳴っていた心臓が掴まれて下に下ろされる様な感覚になり、吐き気が全身を包む。
肺がパンパンに膨れ、私は反射的に走り出した。
相当走って、詰まった息を一気に吐き出す。
今までの心臓の音は警鐘だったと、何故気付かなかったのか。
整わない息を吐きだす度に汗がこめかみを伝った。
(と、おるくん、キス…してた…。え、じゃあOKした…のかな…。いやいや、しただろ)
戻って荷物を取り一人で昇降口をでる。
冷静になって、顔がカッと赤くなるのが分かった。
今まで、徹は小学校の延長で断ると勝手に予想していた。
(お、大人だな…)
徹君がどんどん大人になっていく。
背丈も、ああいう…キスとかも。
思い出すだけで頬に熱が集まる。
自分だけ置いてけぼりの様な気がして寂しいけど、それよりも恥ずかしい方が勝っていた。
(てか私明日からどう徹君の顔見ればいいの！？彼女いるのに私邪魔じゃない！？あ、明日土曜日だ)
(は、恥ずかしすぎる！！)
そして、その日から私は全力で徹君を避けた。
更に環境も私に味方した。
まずクラスが違うし棟が別。
体育で合同になることは無かった。
これはもう、会おうとしなければ会えない状況。
しかも徹君は強いバレー部に入り、朝早く学校に行き、夜の帳が降りた頃に帰ってくる。
これで登下校も一緒にならなかった。
そして私も弓道部に入り、昼休みに準備を行うので教室を空ける。
射場は裏門に近いため、正門を使わない。
(徹君に会ったら、まともに顔見れない…)
そんな事を考えているうちに薄情だが、私は中学生活を謳歌していた。
クラスは楽しいし、部活も楽しい。
徹君の事はすぐ気にならなくなった。
目に入ればあの記憶が鮮明に蘇り顔が熱くなるが、会わなければいい。
けれど、たまに会う時がある。
同じ中学校に通っているから当たり前なのだが、学校行事など嫌でも顔も合わせた。
「ひ、さしぶりだね」
「うん。棟が違うと会えないね」
きっと頬を引きつらせているのは隠せていないだろう。
出来れば頬が真っ赤になる前に逃げたい。
「そういえば最近Aちゃんおかし―――」
「そうだ！私用事あるんだ！ばいばい！」
続きそうな会話に焦って、慌てて彼から逃げ出す。
こうして私の中学生活は何とか幕を閉じたのだ。
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結城(プロフ) - 甘露寺さん» 甘露寺様：初めまして！ここまで読んで下さってありがとうございました。またこんな古い夢小説を見つけてくれてありがとうございました。また少しずつですが再開し始めましたので、お付き合い頂けたら幸いです(*^▽^*) (2020年5月23日 0時) (
レス) id: ef38ccb588 (このIDを非表示/違反報告)
甘露寺 - 気になるところで止まっておるー更新して下さーい(土下座) (2020年5月5日 2時) (レス) id: 952a700b40 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 美月さん» 美月様:初めまして！お気に入り登録ありがとうございます。面白いと言っていただけて本当に嬉しいです(*´▽｀*)更新がのろまですが、これからも頑張っていきますのでよろしくお願いいたします<m(__)m> (2018年8月22日 0時) (レス) id: 9a4bc7de57 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - とても面白かったです!! お気に入りさせて頂きました！応援してます！ (2018年8月20日 23時) (レス) id: 0d411ab85a (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 明佳さん» 初めまして。この度はご指摘ありがとうございました。設定頁更新しましたので確認をお願い致します。 (2018年6月14日 18時) (レス) id: 9a4bc7de57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結城 | 作成日時：2018年3月27日 22時
