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1輪 ページ1
＿＿＿＿＿＿声がする。
『 “ ＿＿＿＿＿＿ ” ♪ 』
薄暗い森の奥、入口のない高い塔の上。
そこに響くのは優しくて安心するような歌声。
『 “ ＿＿＿＿ ” ♪ 』
このまま身を委ねて、眠っていたくなるそれを紡ぐのは1人の少年。そしてその近くにはもう1人の少年が眠るように横たわっていた。
『 “ ＿＿＿＿ ” … あれ 』
起きちゃった？
そう言葉を零した彼は眠たげに目を空けようとする少年に向かって大丈夫だと言うように自身の手で目元を覆う。そしてまだ夜は長いんだから、と呟き、髪を撫でるように頭を撫で、子守唄を歌い始めた。
これはただ月だけが2人を照らし、そして月だけが知っている2人のお話。
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作者名：Kuroyuki | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel
作成日時：2024年2月17日 21時
