Unsung Hero Part3

北米神話大戦 大統王との謁見4 ページ6

バァン！と、扉が開き見慣れた赤い軍服の婦長が入ってきた。

｢マスター！ご無事で！｣

｢皆！｣

遅れて、立香先輩も入ってくる。

｢怪我は？｣

｢大丈夫です！あと……一人増えました？｣

と、後ろの全身タイツのスゲー美人な女の人を見る。

｢アレだよ…ハガレンのイズミさんみたいなものだよ｣

｢成程、理解｣

通りで、クー·フーリントリオが青い顔してる訳だ。

｢だが！もう、遅い！！W·F·D(ワールド·フェイス·ドミネーション)！！！｣

まるで、待ってました！と言わんばかりに王様が叫ぶ。

｢贋作者(フェイカー)！｣

｢マスター！｣

｢エミヤ！宝具展開！｣

相手の固有結界らしきモノが発動しかける、と、同時にエミヤの固有結界が発動する。
一瞬、ワーナー……みたいなのが見え、無数の剣が突き刺さる丘に塗り変わる。

｢なっ…！？｣

｢残念ながら、ここからは私の世界だ。次、おかしな動きをしてみろ、その首が飛ぶぞ｣

すると、婦長がエジソンに詰め寄る。

｢マスターとの会話聞かせて頂きました。確かに、貴方は病気です。生産力だけで勝ってどうするのです｣

と、さらに言葉を続ける。

｢それに、エジソンが獅子の頭を持つなどという記録は存在しません。まして、これほど強大な力を持っている筈もない。ならば、貴方以外の力がある。それは、貴方を｢王｣たらしめる、欲望｣

｢あの…聖杯では…？｣

と、マシュが控え目に質問する。首を軽く横に振り、婦長が続ける。

｢違います。｢聖杯は願いを叶えるもの｣であり、｢願いを生み出す｣ものではありません。エジソン、貴方の願いは貴方から生じたものでは無い｣

ゆっくりとエジソン口を開く。

｢そうだ、私は……トーマス·アルバ·エジソン。この、アメリカ合衆国の大統王。過去、現在…未来。この国の歴代の大統領より力を与えられし者。何故ならそれが、合理的だからだ。彼らは、サーヴァントとして、召喚されたとしてもケルトには敗北するという結論に達した。ならば、大統領ではなく、世界的に有名な知名度を誇る英雄に、力を集積させれば良い。彼らは…私に…アメリカという未来を託したのだ！｣

『初代から、最後の代まで…というより、大統領という座に着いた者達の思念または、怨念と呼ぶべきモノが憑依していたのか…！？』

と、驚いた様にドクターが言う。
婦長が更に続ける。

｢それが、病です。我々にはアメリカだけでなく、この、世界を癒し、救われなければならない使命がある｣

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