Unsung Hero Part3

北米神話大戦　終戦 ページ33

「焼却式ハルファス!!!!!」

「宝具疑似展開!!!!!」

マシュの宝具で、みんなの宝具のすきを縫って放たれた相手の攻撃を防ごうとする。

「くっ......このままじゃ......」

「マシュ！！良いか、前を見るんだ！」

「下を見ないで！一緒に前を!!」

「立香先輩、A先輩.....！」

マシュと先輩と一緒に、盾を支える。

「この不肖、マシュ・キリエライト、全力で行きます!!」

マシュの掛け声とともに前に一歩ずつ進む。
すると、マシュの宝具が盾の形から、白亜の城の壁に変化する。

「はあああああああああああああ！！！！」

白亜の城には、傷一つなく。
敵の攻撃を跳ね返す。
魔神柱は、断末魔を上げて消えていった。

『北部戦線ともども、魔人柱の消失を確認！聖杯の回収を！』

ドクターの通信で、我に返る。
見ると、マシュが盾に聖杯を回収し終わったころだった。
あぁ、終わった。そう思い、空を見上げる。
失ったものは、前回より多い。
でも、私は生きている。彼らの屍の上で。
忘れるなんてことはしない。それでもこの、こみ上げる気持ち悪さは何なのだろうか。

「それが、病気の一つですよマスター」

「病気.....？」

どこが病気なのだろうか。別れを惜しむ、ラーマたちを見る。

「今は、治療できない。するべきではない。そういう病気です」

「それは、困ったなぁ.....」

「えぇ、本当に。和らげる方法はいくつもありますが、そうですね。誰かに、頼ってください。それしか言えません」

「ありがとう。婦長。また、会おうね」

レイシフトのアナウンスが通信機から聞こえる。
カルデアに久し振りの帰還。
しばらく休めるだろうか。

そんなことを考えながら目を閉じた。

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