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神聖円卓領域 死の手助け ページ49

沈黙が辺り一帯を包む。
山の翁基、キングハサンを見上げる。

「それでも、彼らの生きた証。彼ら自らが紡ぎあげた物語(じんせい)。私が今、やっている事は、彼らの生きた証を取り戻す事。その証を、物語を、次に受け渡し、私達が物語を紡ぎあげる番。でも、私にはその証を、物語を取り戻す為の力が無い。私は、選ばれた者でもなければ、救世主でも無い。非力な、ただの人間の小娘。だけど、ここまで来れたのは彼らのお陰だ!無いものだらけの私に、立ち上がる力をくれたのは彼らだ!この事を始めた私が、彼らの為に出来ることは、立ち止まらない事!止まらない為にも私には彼らが必要だ!」

だんだんと、声が大きくなる。
興奮しているのだろうか、暑い。
再び、低い声が響く。

「あぁ……異邦の魔術師よ……愚かでされど美しきその決意に、応えよう。その者達は今は、殺さずにいよう。異邦の魔術師よ……助けが欲しくばまた呼ぶが良い……」

「え、えっと……つ、つまり?」

「手を貸す、という事だ。眩しい位の美しく愚かしい決意が気に入った。それでは、また会おう……異邦の魔術師よ」

すぅ……と、重苦しい空気が消えていく。
ドッと脚の力が抜ける。

「し、死ぬかと……お、オモッタ……」

ヘナヘナと座り込む。
近くにいた、マシュが驚いた様に支えようとする。

「魔術師殿大丈夫ですか?」

「大丈夫。大丈夫。よし……アーラシュの所に早く戻ろう。色々整えてから、砂漠に向かおう」









酷い、地獄を見た。
あの日と同じく、焔が紅く燃え上がっている。
全てを灰に返すかの如く、燃えている。

「アーラシュ!!!」

急いで、辺りを見回す。
エミヤとアタランテに残っている村人がいないか、見回ってもらう。

「アーラシュ!!藤太さん!!三蔵ちゃん!!皆!!!」

声を張り上げて、誰もいないか叫ぶ。
その時だった。後ろで、燃えている小屋が跡形もなく吹き飛ぶ。

「よぉ……まだ残ってたか。なぁ、反乱分子」

そこに居たのは、見慣れた赤い甲冑の騎士だった。

お詫び→←神聖円卓領域 死の具現化



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設定タグ:Fate/GrandOrder , 夢小説 , 冒険鯖ぐだ要素あり   
作品ジャンル:アニメ
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星空部長(プロフ) - ナカユ@キーリアさん» ありがとうございます!楽しみにしてます♪ (2018年5月13日 22時) (レス) id: 78599fa8a8 (このIDを非表示/違反報告)
ナカユ@キーリア(プロフ) - 星空部長さん» コメントありがとうございます!オルタニキの所で殲滅ルートは考えていませんでしたwもしかしたら、解説コーナーでも作って大体こんな感じということを開設したいと思っていますので、その時にお答えします (2018年5月13日 22時) (レス) id: bce607513b (このIDを非表示/違反報告)
星空部長(プロフ) - オルタニキの所で夢主以外殲滅されたらどうなってたのでしょうね…更新ファイトです! (2018年4月15日 20時) (レス) id: 78599fa8a8 (このIDを非表示/違反報告)
ロール(プロフ) - ナカユ@キーリアさん» ありがとうございます!申し込みしました!承認お願いします (2018年1月26日 23時) (レス) id: ee26429b75 (このIDを非表示/違反報告)
ナカユ@キーリア(プロフ) - ロールさん» お待たせしました!フレンド枠が空いたので、フレンドになりましょう!よろしくお願いします!m(_ _)m (2018年1月26日 19時) (レス) id: d675145964 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キーリア | 作成日時:2017年7月29日 15時

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