毛布のお礼 ページ3
「ロビン、毛布ありがとう」
「オタクねぇ…返さなくたって良いって言ったでしょ」
「うっ……その、誰かに物貰うの慣れてなくて…」
アハハと、軽く笑う。
レイシフトから帰った直後、エミヤに頼んで毛布をクリーニングしてもらった。
何故なら、ロビンから毛布を貰ったからだ。まぁ、返さなくていいと言われてしまったのだけれど。
「従者から、主人に貢ぎ物ですよ。有難く貰っておけって」
「貢ぎ物って……まぁ、実用的で嬉しいけどさ…」
日本人ならではの、物を貰ったらお返ししなきゃという考えが頭を過ぎって仕方ない。
どうしたものか…。
「どうしたらいい?先生」
「……知らん。そこ記述が違うぞ」
「何と、冷たい!どこ間違ってるんですか?」
呆れたように溜息を吐き、ここだ。と指を指す先生にお礼を言いつつ、何か無いものかと考える。
「…助言はしてやる。素直に、お礼を言って何か渡せ」
「そんで良いんですか?」
「あぁ。アレはあぁ見えて、お前の事を大事にしてるからな。素直に嬉しいと伝えておけ。男ならそれでコロッと落ちる」
「成程…。あ、先生これでいいですか?」
「どれ…ふむ……先程よりは良いな。良し、今日はここまでだ。次は難しいから、予習をしっかりすること。あと、復習もだ」
「分かりました。あ、先生」
「何だ?」
と、いつも教室になっている多目的室を出る前に先生に向き直る。
「何時もありがとうございます!先生が私の先生で良かったです!」
と、笑顔で言い残し脱兎の如く多目的室を出る。
「なっ…!?おい!コラ!マスター!…………はぁ、全く…とんだサーヴァントタラシだ…」
と、内心満更でもない顔で諸葛孔明は言った。
「ロビン!」
「お、マスター、どうかしましたかっと」
「この前の毛布ありがとう!嬉しかった!」
「ハイハイそりゃあ、よござんし……へ?」
「と、言うわけで日頃の感謝も込めてお礼の品です!」
と、強引に腕に緑を基調としたラッピングを施されたクッキーを渡す。
「オタク…これ」
「味は保証する。エミヤ監修だから」
「いや、そうじゃなくて…」
「まぁ、とりあえずこれからもよろしく。皐月の王様」
一瞬目をパチクリさせた後、ロビンは右手で顔を覆った。
「えっ、ちょロビン!?」
「だー!近付くな!マスター!」
そのまま、顔のない王で逃げ出した。
後にダビデが、顔を真っ赤にしたロビンフッドを目撃したと言っていた。
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星空部長(プロフ) - ナカユ@キーリアさん» ありがとうございます!楽しみにしてます♪ (2018年5月13日 22時) (レス) id: 78599fa8a8 (このIDを非表示/違反報告)
ナカユ@キーリア(プロフ) - 星空部長さん» コメントありがとうございます!オルタニキの所で殲滅ルートは考えていませんでしたwもしかしたら、解説コーナーでも作って大体こんな感じということを開設したいと思っていますので、その時にお答えします (2018年5月13日 22時) (レス) id: bce607513b (このIDを非表示/違反報告)
星空部長(プロフ) - オルタニキの所で夢主以外殲滅されたらどうなってたのでしょうね…更新ファイトです! (2018年4月15日 20時) (レス) id: 78599fa8a8 (このIDを非表示/違反報告)
ロール(プロフ) - ナカユ@キーリアさん» ありがとうございます!申し込みしました!承認お願いします (2018年1月26日 23時) (レス) id: ee26429b75 (このIDを非表示/違反報告)
ナカユ@キーリア(プロフ) - ロールさん» お待たせしました!フレンド枠が空いたので、フレンドになりましょう!よろしくお願いします!m(_ _)m (2018年1月26日 19時) (レス) id: d675145964 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キーリア | 作成日時:2017年7月29日 15時