特異点 F その3 合流 ページ8
｢おーい！Aやーい！！応えてくれー！俺だー！先輩ダヨー！｣
と、叫び探し敵を引き付けマシュがぶん殴りの、繰り返しが20分続いた。
死んだら、誰が俺の後を継ぐのだ！
馬鹿後輩め！！
｢先輩…その…｣
｢うん……分かってる……先に進もう…｣
寂しくだなんて………悲しいだなんて………ない……んだからな……毒舌がいなくなったし……。
｢ねぇ、君大丈夫？顔、真っ青よ｣
｢所長………大丈夫です。大丈夫｣
そうだ、まだ後輩の死に顔拝んでない。
だから…
｢先輩！敵襲です！指示を｣
｢分かった！マシュ！｣
と、所長を庇うようにして前に出る。
よく見ると、何だか幽霊がいっぱいである。
えっ？あれ？あれなの？幽霊に物理って聞くの？
ゴーストタイプ効かなかったよね？
｢ちょ！君！あれはポケモンだなんて可愛い生き物じゃないわよ！！戦いなさい！！！｣
｢チキンには無理です！！所長！！マシュ！一時撤退だ！幽霊があまりいないところを突っ切るぞ！！｣
｢はい！｣
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
｢…………あのー…｣
｢ん？どうした？｣
｢あなたは誰ですかね？｣
｢あー……自己紹介まだだったな。俺はクー·フーリン。今回はキャスターとして現界してるがな｣
｢クー·フーリン…………アルスターの？｣
｢お？何だ知ってるのか？こりゃあ嬉しいねぇ｣
と、キャスターのクー·フーリンは歯を見せて笑った。
成程、光の御子だなんて言われるのも分かる気がする。
これは、あれだ。イケメンとやらの分類に入る奴だ。しかもかなりイケメン枠。
｢まー、とりあえずさっき嬢ちゃんと一緒に居た女でも追いかけるか。下手したら真っ先に死ぬだろう｣
｢一応上司に当たるので早く行きましょう！！｣
と、フードの裾を引っ張る。まさか、自分が決死の思いで逃がしたけど死にましたー！だなんて許さん。
｢ハイハイ。まぁ、待てって。後、5秒｣
4、3…とカウントダウンし始めた。
何してんの？こいつ？
０と声が聞こえた瞬間まるで庇うように抱き締められた。聞こえてきたのは、盛大な爆発音。
｢はっ！ざまぁみろだ！！あの、くそアーチャーもこれは予測して無かっただろうな！！｣
｢いやいや！何したのさ！！｣
｢ん？ちょっとした爆弾だ。爆弾。人を馬鹿にするからこうなるんだ。アルスター舐めるなよ｣
脳筋キャスターだわ。こいつ。
背後でズドシャとかいう間抜けな落下音が聞こえてきた。振り向くと先輩がいた。犬神家みたいに。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
