特異点 F その1 燃え盛る街 ページ6
｢先輩…！先輩…！｣
声が聞こえる。誰のだろう？
俺は死んだんじゃないのか？
Aはどこだ？俺の後輩は？
新しく出来た後輩は？
｢起きないと、殺しますよ！｣
｢はっ！……………今、物騒な事言わなかった？｣
｢お気にならさずに。大丈夫ですか？マスター｣
｢あぁ、大丈夫…………マシュ、何だ？その、姿｣
｢これは、その…｣
何でも、変身した理由がどこの魔法少女だ！とツッコミたくなる位に、何だそりゃ？だった。
何？フュージョン、はっ！なの？ドラ○ンボールなの？俺好きだよ。漫画全部持ってる。
｢まぁ、とりあえずその英霊さんに世話になって俺達は生き残ってると｣
｢まぁ、そうですね。結果的に｣
｢そういや、Aは？｣
｢……え？立香先輩と一緒では？｣
｢………………はぐれた？｣
｢………の、ようですね｣
何処だー！！？？我が愛しき後輩の1人よ！！
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
目を開けるとそこは真っ黒な、焼け野原………というか、絶賛燃えてる途中なんですが。
｢いやいやいや、ここ何処よ。立香先輩は？マシュは？｣
あたりを見回す。どうやら、誰も居ないようだ。
｢…………嘘やん…｣
何ここ？燃えてるんですけど。巨神兵にでも、襲撃されたの？火の七日間なの？マジかよ。
｢先輩…………マシュ………何処…？｣
マシュはしっかりしてるから、大丈夫だと思う。
問題は、先輩だ。
運動神経はいいくせに、何故かそれを全く発揮しない。加えて、戦う事が大の苦手なのである。
人を殴った事も無ければ、殴られたこともない。
そして、熱いのが苦手である。
まさに、先輩の弱体化要素てんこ盛りの燃え盛る街に今いる。
｢と、とりあえず生きてる人を！探そう！そうだよ！私だって生きてるんだ、他のにもA○Bみたいな人数の魔術師候補生？も生きてるはず！！…………おそらく｣
探す事、15分。人影どころか、何もなし。
えっ？詰んだ？マジで？
｢ちょっと！君！｣
さっ！と振り返ると、女の人が手招きしていた。信じられない！！ゾンビ？ゾンビなの！？って顔して。
｢……………はっ！所長！！｣
そうだ、所長だ。思い出したぞ！先輩と私に平手打ちかました人だ！寝てた私達が悪いんだけど！！
と駆け寄る。すると、
｢シャドウサーヴァントがウヨウヨしてるところに1人突っ立てる馬鹿がいるわけ！！？？何？馬鹿なの！？死ぬの！？｣
再会第一声がそれかよ。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
