死界魔霧都市 ロンドン 霧の中の鉄人 ページ40
｢お、王様…強い…｣
｢はっ、当たり前よな｣
と、残骸の山と化したヘルタースケルターを見る。ほぼこちらが傍観してるだけで戦闘が終了してしまった。
｢さて…成程、ライダーとキャスターは来たか｣
王様が後ろを見てそう言ったので、見るとメディアさんとメドゥーサさんが居た。ついでに、マシュと合流すると、佐々木が居たので更にビックリした。
｢アーチャーは来なかったのですか？｣
｢弓兵の坊やはまだ、納得がいかないようね。まぁ、私には関係無いのだから良いのだけれど｣
と、メディアさんがこちらに振り向く。
｢貴女を私のマスターとして認めましょう。と、言うかボロボロでびしょ濡れだから早くこっちに来なさいな。全く…！｣
貴女は女の子でしょう！！と、怒られる。
魔術傷を治してもらい、服を乾かしてもらう。
ギリシャの魔女スゲー。
｢おい！A！！｣
モーさんの声に振り返ると、目の前に魔力弾が飛んでくる。
それを、メドゥーサさんとアレキ君が薙ぎ払う。そして、王様がニタリと笑うと、
｢雑種。Bとやらのお出ましだ｣
王様の視線の先にユラァっと霧の中に影が映る。
｢うー……あー…………｣
｢アレが…バベッジ博士…？｣
｢おいおい、マジかよオッサン！！｣
巨大ヘルスターが霧の中から現れた。
｢モ、モビルスーツ！！？？｣
某ロボットアニメに出てくる、ロボットを思い浮かべる。いや、それしか出てこなかった。
｢っははは！！モビルスーツとな！生憎、アレの中身は人ではないぞ！雑種、貴様ホントに面白いな！！｣
と、笑う王様。うるせーこれしか思いつかなかったんじゃい。
｢駄目です！先輩！言語が通じません！！｣
｢ええい！迎え撃つぞ！アレキ君！メドゥーサさん！｣
フランが心配そうな顔をして、見ている。
もしかして、フランはこの巨大ヘルスターに何か伝えたいのだろうか。
｢フラン！こっち！！｣
｢先輩！！？？｣
フランの手を取って走り出す。アレキ君とメドゥーサさんの宝具を1発ずつ受けかなり体力が消耗してる今なら。
｢聞こえるか！チャールズ·バベッジ！！お前の愛しい養い子フランを連れてきた！！意識があるなら応えろ！！｣
と、倒れているバベッジに言う。
すると、ゆっくりとバベッジに光が灯る。
｢フラン………？フランなのか…？｣
｢うー！うーう！｣
フランが何度も首を縦に振る。
｢すまない…私をどうか…許してくれ…。異邦のマスターよ…ありがとう…迷惑をかけた…｣
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
