死界魔霧都市 ロンドン 雨の日 ページ37
あのロボット…ヘルター何とかと言うロボットの大量発生の原因を突き止めるため、今日こそはバベッジ博士を探さなくては！
と、意気込んだはいいものの偏頭痛でダウンした。
｢なんとまぁ、軟弱なマスターだろうな｣
｢煩い…まさか、留守番組になるとは思わなんだ…｣
と、ジキルに貸してもらった毛布に頭を埋める。
｢まぁ、タフでとても諦めが悪くとても女性とは思わない行動をしている貴女でも、ちゃんと女性なのですね｣
｢ほぼ貶してるよな、それ｣
と、シェイクスピアを睨む。あぁ、頭がガンガンする。霧に加えて、今日は雨だなんて全くついてない。
｢ほら、ココアだ。ありがたく飲め｣
｢ういっす…｣
この作家は、面倒見が良いのかぶっ倒れた後何かと心配してくれた様で占領していたお気に入りのソファを譲る位だった。
アンデルセンが大英博物館の地下で読み解いたのを纏めると、英霊とは人類史の記録、成果であり人類史がある限り存在し続けるもの。
サーヴァントは英霊をクラスという器を与え、現実のものとし、使い魔にしたものだ。
その、英霊召喚は最強の召喚術である。聖杯によってのバックアップがあって初めて英霊召喚が可能であるらしい。
そして、それは元々七つの力を一つにぶつける儀式…一つの強大な敵に対して人類最強の7騎を投入する用途の儀式だったらしい。
同じ様な事を考えた奴が居るとか何とか言っていたが、まさかそんな儀式が捻じ曲げられややこしい聖杯戦争になった訳だ。
それだけでも、驚きである。
何か、壮大な話になって来たな…。
元々、悪運が強くて生き残った様なものなのになぁ…。
｢おーい、帰ったぜ｣
｢先輩、ただ今戻りました｣
｢……おかえり…｣
モーさんと、マシュ、そしてフランとジキルが戻って来た。
他のサーヴァント達は私を心配して世話を焼いてくれたり、暇なので近くの書店に行っているのもいた。
｢やっぱり、バベッジのオッサンは見つからなかったなぁ｣
｢また、明日だね。セイバー、今日は先にお風呂に入りなよ｣
｢お？いいのか？｣
｢あぁ。僕はもう少し調べる事があるからね｣
｢おう。じゃあ、お言葉に甘えてっと｣
と、モーさんはバスルームに向かった。
あの2人はなんだかんだ言っていいコンビだと思う。
下手したら、オカンと息子(反抗期)だ。
明日は治ってろよ頭痛と、思いながら目を閉じた。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
