死界魔霧都市 ロンドン マスター ページ31
｢しかし…不思議ですね。あの少女は｣
と、騎士王が言う。
｢まぁ、そりゃな。不思議なマスターだよな｣
｢光の御子よ、何故あの少女と契約を？｣
｢それを、俺に聞くかね？｣
｢私達はあの少女良く知らないのでね｣
と、赤い弓兵。
知りたいなら、直接本人と行動すればいいものの…！
他、3名も興味深々で見てくるので仕方なく答えることにした。
｢最初の特異点を修正した後に、俺は召喚された。ただの小娘なら、あの特異点でとっくに心が折れてるさ｣
襲い掛かるロボットを、サーヴァントと共に倒していくモニターの少女を見る。
｢そりゃあ、最初は不幸な小娘だなとは思った。次の特異点のオルレアンで思い知ったな。あぁ、俺を喚ぶ素質があるじゃねぇかってな｣
｢あら、貴方がそんな事を思うなんてね｣
と、裏切りの魔女が言う。
｢確かに、前回のマスター運は最悪だったさ。今回は当たりだ。しかも、大当たり｣
オルレアン、セプテム、オケアノスで見せた、絶対に生きてやるという目。
あの目を見た時に、思った。
あぁ、この少女に。このマスターに召喚されて良かった。そう、思った。
｢お前らも、1回見てみると良いぜ。あのマスターの目をな｣
｢目がどうしたと言うのです？｣
｢メドゥーサ、分かっちゃいねぇな。アンタ。アレの貫く様な目はスゲェぞ｣
｢貴様が言うなら、あの雑種は期待出来るのだな？｣
｢げっ…金ピカ…だったら黙ってモニター見てろよ｣
｢なら、そうしよう。ふっ、楽しみだな｣
と、宝物庫から勝手に椅子を出し座った金ピカを見る。
｢あー…早く前線に出れねぇかなぁ…｣
と、呟く。
｢ふむ、見た所彼女は英霊の知識はある様だな｣
｢そうですね。初対面のサーヴァントの真名を当てるのはかなり難しいのですが｣
と、騎士王と赤い弓兵。
ふと、視線を感じ横に振り向くともう1人のマスターと呼べる小僧が立っていた。
｢あー…クー…後にする｣
｢どうした？｣
｢いや…Aが、クラスアーチャーのロボットなんているのかよ！？ってね。それで、呼びに来たんだけど…お邪魔だった？｣
｢んー？いや、お。書店らしき所に入ったな。アレなら少しばかり大丈夫だな｣
｢うーん…アレじゃ持久戦だな。そろそろ準備しておいてくれ｣
｢りょーかいっと…なぁ、坊主｣
｢んー？何？｣
｢いや、今度で良いわ。そんじゃな｣
と、コフェインに向かう。
また、今度聞きたい事を聞こう。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
