邪竜百年戦争 オルレアン 竜(龍)娘 ページ19
何とか逃げ果せた、先の街。
こちとら疲れてるのだけれど！！
と、叫びたい光景が目の前で繰り広げられていた。
｢何よ！この精神病み病み駄ヘビ！そんなのだから、重たい女だって思われるのよ！男も逃げるわね！｣
｢口を慎みなさいな。貴女も女の端くれでしょうに。コドモオオトカゲさん？｣
｢誰がトカゲよ！私は竜よ！竜！このアオダイショウ！さっさと巣穴に帰ったらどう？｣
｢あらあら、カナヘビが鳴いているわ。キャンキャン煩いこと｣
はっきり言おう。泣きたい。拳を地面に叩きつけてクソがァ！って。
｢先輩。大丈夫ですか？｣
｢説得だ。説得して、このあまり意味の無い戦いを終わらせるのだ｣
｢ねぇ、そこのお二方｣
ちょ、王妃ー！せっかく腹を括って、中に入ろうと…！
｢｢なによ！！？？｣｣
｢女の子2人が、そんな剣幕で睨み合っていたら男性が裸足で逃げて行きますまわよ？｣
火に油だー！お、王妃ー！それ位に！どうか！
｢｢なんですってー！！？？｣｣
｢二人共、戦闘態勢に入りました！戦闘に突入します！先輩指示を！｣
｢ええい！出来るだけ傷付けないように！かと言って手加減しないように！｣
｢はい！マシュ·キリエライト行きます！｣
その後、やっと落ち着いた二人に力になって欲しいことを伝えた。そして、竜殺しの情報も聞いた。
｢次の街に滞在してる…か…｣
｢そうよ。私は、その街からここにやってきたの｣
と、エリザベート…あれ？大人の方でお会いしませんでした？
｢ええ。そうですわ。私達のことを敵だと思ってその方は攻撃までして来たのですのよ？｣
と、まるで会ったら殺してやると言わんばかりの笑顔である、清姫さんは言った。
取り敢えず、次の街に行くには少し時間がかかるということで今日はここで野宿する事にした。
何故か、清姫さんに立香先輩共々ロックオンされたのはまた別の話だ。
｢しっかし…聖女マルタさんがあちら側か…うむむ…｣
｢聖ゲオルギオスさんが召喚されている筈です。先輩、気を落とさず頑張りましょう！｣
と、励ましてくれる後輩。天文部の後輩は軒並み居ないか、寝てるかだったからな。これが後輩か…と思う。
途中、見張り番を交代しロビンに罠についての質問をしまくる。
本人も上機嫌で話してくれる。
その時だった。ジャンヌの声が聞こえた。
｢敵サーヴァントです！マスター！！｣
帰ったら、有休もぎ取ってやる。
そう、心に決め、マシュを起こし皆を呼び声の方へと走った。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
