邪竜百年戦争 オルレアン 開戦 ページ15
夢を見た。悲しい、憤怒の夢。
何故と。なぜ、私が焼かれなければならぬと。
私は、貴方達の未来の為、祖国の未来の為。
信じるものの為に、剣を取ったのに。
全てに裏切られた。
あぁ、私が信念のもと掲げた旗は無意味だったというの？
私が、恐怖に呑まれながらでも、自分の足で駆け抜けた戦場は。
部下を兵士を民を誰1人として死なせないという覚悟は。
国を救うと決めた決意は。
全て無駄だと言うの？
許さない。許さない。
私は、全てに、愛し裏切られたもの全てに。
憤怒を持って復讐の刃を向ける。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ我が復讐に喝采を………！
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
目を覚ますと、緑波打つ草原だった。
｢A先輩。レイシフト成功です｣
｢………みたいだね…ここが…フランス…｣
先輩の決意の宣言後、レイシフトを行った。
私とマシュ。それと、召喚に応じてくれた英霊達と共に。
『ｰｰｰｰｰあ。繋がった。二人共大丈夫？』
｢はい。立香先輩｣
通信が入る。立香先輩はドクター繋がったよ。と、ドクターと交代する。
『うん。バイタルにも異常無し。取り敢えず、情報収集に行ってくれ。ここで何が起きているのかを把握しないとね』
と、近くの村を目指し歩き出す。
とても、晴れた空。見上げると、光輪。
あれ…何処かで…？
｢魔女だ…！魔女が来たぞ…！｣
｢違うのです！いえ、今はそんな事を言っている場合ではありません！早く逃げてください！！もう直ぐ、ここに…！｣
と、女の人の声が聞こえる。
｢先輩…！｣
｢うん。行こうマシュ｣
声の方へ走る。
｢何してるんだ！！あんたら！｣
｢何だ！？お前は！次から次へと…！お前らも魔女の仲間だろ！！？？｣
｢違います！話を！｣
『迎撃だ！Aちゃん！マシュ！』
｢マシュ！皆！峰打ちで迎え撃つぞ！｣
何とか、峰打ちで撃退した。
｢…助けてくださりありがとうございました。良ければお名前をお聞かせください｣
と、金髪の三つ編みでカラッとした空のような青い瞳を持った女の人は言った。
｢はい。ご無事で何よりです。こちらは、マスターのA。私はマシュ·キリエライトです｣
｢そうですか。Aに、マシュ。改めてありがとうございました。私は、ジャンヌ・ダルクです。よろしくお願いします｣
と、女の人は言った。
｢ジャンヌ…ダルク？｣
｢はい。どうしましたか？｣
まさかの、オルレアンの乙女が目の前にいた。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
