休息 ページ13
立香先輩のお父さんは、一命を取り留めたが意識不明の重傷だった。
先輩の目は昨日よりも赤く腫れ上がり、見てるこちらが痛々しく思える程だった。
｢やぁ。Aちゃん｣
｢ドクター。どうかしましたか？｣
｢その………立香君はちゃんと寝たかい？｣
と、申し訳なさそうに目線をさ迷わせてドクターは私に聞いた。
｢大丈夫ですよ。未だに、目は赤く腫れていますがグッスリ寝ています。…というか寝すぎです｣
そう、もう朝である。
｢そうか…昨日説明した事理解してもらえたかい？｣
｢はい。先輩も、そこは重々承知だと思います。でも………立香先輩は、優しすぎるんです。諦めは悪いけど｣
｢そうか………あぁ、そうそうレオナルドから召喚の事は聞いたかい？｣
｢えぇ。マシュに先輩の事を任せて少し召喚してくるつもりです｣
｢そうかい。じゃあ、また10時頃に｣
｢はい｣
ドクターと別れて、教えて貰った召喚部屋に行く。
昨日、疲れていたので初めて召喚したサーヴァント達とは喋れては居ないがしょうがない。
約束の時間まではあと2時間ある。
その時に話をしよう。
召喚部屋は、青い光にいつも包まれていた。
教えて貰った、呪文の詠唱を開始する。
｢ｰｰｰｰ告げる。汝が身は我が下に、我が運命は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うなら応えよｰｰｰｰｰ｣
青く光が輝き、揺らぐ。
輝きがまし、何処からか風が吹く。
｢よっとｰｰｰｰｰキャスター、クー·フーリン。召喚に応じ………ってあぁ、あん時の嬢ちゃんか｣
｢覚えてるの？｣
｢あー……簡単に言うと、座にある記憶は共有されるってこったァ｣
｢座？｣
｢……後で教える｣
その後、同じ顔が2人ほど。しかもランサーで召喚されたから驚きだった。アサシンクラスのハサンと荊軻さんが召喚されそこで召喚は終わりとなった。
｢さて、何て呼べば良いのか｣
｢あー…俺達の事だろ？マスター｣
そうなのだ。最初の方に召喚された方々は既に呼び方が決まっている。
ロビンにアレキ君、ジークさんに孔明先生。
そして他に召喚されたハサンさんと荊軻さんはそのまま。
問題は3人のクー·フーリンである。
｢キャスターの方はクーさんでいいとして……他2人かぁ｣
｢まぁ、クーでいいんじゃね？｣
と、青タイツの方のクー·フーリン。
いや、そこが難しいんだって。
｢あ。はい｣
｢はい。アレキ君｣
｢少し若めの方は、プロトタイプからプーちゃん。で、最後のはクーで｣
決定した。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
