二十九話 ページ29
兄さんはインカムを切り、一息ついた
さて、そろそろコアのところに戻ろうとすると、声が聞こえた
「兄さんも、、、私を、、裏切るんだね」
この声は紛れもないコアの声だった
兄さんは後ろを振り返ろうとしたが、頭に衝撃が走りそのまま意識を失った
最後に見たコアの顔は、、、、とても、悲しそうだった、、
「あぁ、ほら、、やっぱり、、そうだった、、、そうすると思ったよ兄さん、、、」
コアはしゃがみ兄さんをまじまじと見る
「今更何だろうな？何をさせる気なんだ？きっと、私が欲しいんじゃなくて、雑用をしてくれる私が欲しいんだ、、きっとそうだ、、そうじゃないとここに来ようとする意味がない」
私は兄さんを担いでホテルに向かった
部屋に入り、机の上にホテル代を置いた
「さっきは、、裏切ったんだとか言ってたけど、、兄さんが居てくれたから、、、私も、少しは楽しかったよ、、きっと、、貴方がいたからここまで来れたんだ」
コアは兄さんに着いているインカムをとり、自分の耳につけた
【あとなん分や！？】
【三十分位やな！！】
【ん？あれ、、兄さんのインカムがONになってる】
【どうしたんや！？兄さん！なんかあったんか！？】
「、、、随分、焦っておられますが、、一体何をお探しなのですか？皆さん」
【っ！！？？その声はっ、、、】
【コア！？コアなんか！？】
【あれ、、？兄さんはどうしたんや？】
「兄さんには申し訳ありませんが、眠っていただいております、、、で、、何をお探しで？」
【、、、、俺達は、、、お前を探しているんだ、、】
「なぜ？」
【お前がっ、どれだけ俺達のために努力をしていたか知った、、コア、、すまなかった、、、本当にっ】
【すまんっ！コア！！】
「今更ですね」
【それはっ、、わかってるっ、、、】
「まぁ、仮にもそれを受け入れたとしてですよ？私、我々国に必要ですか？」
【必要に決まっとるやろ！？俺達っ皆で頑張ってきたやないか！、】
「でも、昔までは私は要らぬ存在として過ごしていましたが、、なにか不都合のような事は起きませんでしたよ？」
ん、、喋りすぎたな、、
「あぁ、すみません、もうそろそろ時間です、では、さようなら、、、我々国幹部の皆さん、総統様」
【まてっ！コアっ！】
私は皆の制止を聞かずにインカムを切った
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黒兎(プロフ) - レートさん» ありがとうございます！ (2020年11月22日 14時) (
レス) id: d381d92008 (このIDを非表示/違反報告)
レート - 久しぶりにこういう感じの小説を読みました！！うん、泣きましたｗめっちゃ良かったです！！ (2020年11月22日 10時) (レス) id: bae34ce40a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒狐 | 作成日時：2020年10月18日 1時
