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○ Your side



練習室に入ると、7人の練習生がこちらを一斉に見た。
その目は迫害の目なのか、警戒の目なのか、好奇心の目なのか、それとも無関心の目なのか


理想と被害妄想が混ざり合って余計に緊張した。


俺を連れてきたPDニムは、簡単に俺を紹介する。鳴り響いていた音楽は誰が消したのかいつの間にか静かになっていた。その静寂がさらに俺を孤独にしているように感じた。


(アイドルを目指す仲間ってこんな気まずい関係なのかな)


それじゃ、といってPDニムが出ていくと本格的に寂しさと不安が増してきた。挨拶をしても返事がない。もう嫌われてしまったのかと思うと、大した関係もないはずなのに心が苦しくなった。



(とりあえず練習室なんだから、練習しなきゃ)



前のダンススクールで使っていた音源。それに合わせて自作の振りを作って以来、練習始めの一本目が必ずこれだ。
一回これを踊ってから練習するだけで集中力が全然違う。



流れる曲の音を表現するように踊る。音が流れるように俺の体も流れていく。鏡の中にいる自分に、もっともっとと言い聞かせながら次第に音と自分が一体化する。



あぁ、この感覚を味わうと他では退屈だ。



無意識に笑ってしまう。体が動いているだけでこんなに幸せなことあるんだ。



曲が終わって一回水が飲みたくなったから、壁際に置いたリュックに向かって足を進める。



そういえば、他の練習生の方は踊っている間すごく静かだった気が…






「「「うわぁーーーー!!!」」」






突然、静かだった練習室にとんでもない叫び声が響く。


怖くなって振り返るとものすごい足音が俺に向かって近づいてきた。




(え、何なになになに…!?でしゃばりって追い出される!?)








JM「ダンス上手いなら言ってよ!!!!」


HO「どこで習ったの??びっくりしたんだけど!」


『…え?』


思っていたセリフと真反対のことを言われて、呆気にとられた。もしかして今褒めてもらってる…?入ってきたばかりの俺のダンスを認めてくれている…?


6人からのありがたい褒め言葉はあちこちからとんでもない速さで飛んできて、どれから答えていいかわからない。
ただ注目が自分に集まっている恥ずかしさと、張り詰めた緊張がほぐれる安心感で言葉がうまく出なかった。


…ん?7人いたよね?









JK「ちょっと、Aが怯えてます。ヒョンたちは早く練習に戻ってください」

○→←○



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まなさん(プロフ) - 私じゃ絶対に思いつかない発想です…もっとお話が進んでからになりますが、絶対に書かせていただきますね! (2023年1月29日 21時) (レス) id: 3060404450 (このIDを非表示/違反報告)
まなさん(プロフ) - mockn0369さん» リクエストありがとうございます! (2023年1月29日 21時) (レス) id: 3060404450 (このIDを非表示/違反報告)
mockn0369(プロフ) - はじめまして。楽しく拝読させていただいています!カバーステージのリクエストですが、ユンギのピアノ伴奏付きでのBest of Meのパフォーマンスをお願いします! (2023年1月29日 20時) (レス) id: 6d25d41aea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まなさん | 作成日時:2023年1月28日 0時

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