Episode19 ページ20
奏さんの後ろ姿をぼんやりと眺めながら、
幼い時のことを思い出していた。
日本で暮らしていた時から両親は海外での仕事が多く、家を開けることが多かった。
幼少期はエスカレート式の私立学園に通い、
英才教育もその時から始まった。
通う子供はみんなセレブの子。
周りの大人達も、家柄を気にして、
上下関係はしっかりしていた。
幼いながらに、″大人の空気″を感じとり
いつも居心地が悪かった。
海外で暮らし始めたのは、私が小学生に上がる頃。
日本にいることが日が経つごとに少なくなり、
日本の家はそのままに、海外に移住した。
勉強も嫌いじゃない。
寧ろ、自ら進んで取り組んでいて、
8歳の時には中学生卒業の資格を得ていた。
親はさほど厳しくはなくて、
どちらかというと、自由にさせてくれた。
この頃から、私にも側近という存在ができた。
海外スクールで出会った為、
年が少し離れていて、日本にはついて来てない。
交友関係も悪くない。そう言いたいけれど、
正直、うちの両親との仕事を求めて、
近寄ってくるような人たちばかりだった。
その度に私は愛想笑いで良い子を演じる。
どんなに勉強が出来ても、
どんなにスポーツが出来ても、
どんなに容姿を美しく着飾っても、
誰も私を見ていない。
努力すればするほど虚しくなって、
見つけたくないのに、隙間だらけの
空っぽな自分に気づいてしまった。
親が嫌いなわけじゃない。
親には何不自由なくここまで育ててくれたこと、
すごく感謝している。
けど、親が有名になっていくほど、
″姫崎A″の存在がなくなっていくような気がした。
一度だけ、側近に言われたことがある
″本気で笑ったことはあるのか″と。
その時は反抗的な態度をとったけど、
作り笑いばかりだったことに、
自分でも気づいていたから…悔しかった。
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みずき(プロフ) - LDH.Loveさん» ありがとうございます^^ (2019年9月1日 21時) (
レス) id: c8e5159917 (このIDを非表示/違反報告)
LDH.Love(プロフ) - みずきさん» いえいえ!!これからも無理せず頑張ってください^^* (2019年8月31日 0時) (レス) id: 49e6e0d6bd (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - タピオカれおさん» ありがとうございます！少し時間がかかるかもしれませんが、待っててください！！ (2019年8月30日 21時) (レス) id: c8e5159917 (このIDを非表示/違反報告)
タピオカれお - この小説めっちゃ好きです！ぜひ葵さまの登場させてください！ (2019年8月30日 17時) (レス) id: 912cc8eadf (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - ほんとだ！ありがとうございます！ (2019年8月29日 23時) (レス) id: c8e5159917 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずき | 作成日時：2019年8月29日 13時
