Fleur simple

Episode17 ページ18

竜「じゃあ駅前に13時集合で」


尊「やー土曜日もAに会えてラッキー！」


「私もお休みの日に友達と出かけられて嬉しい」




明日の予定を携帯のスケジュールに入れて、

嬉しくて携帯を握りしめる。


画面を見るたびに、頬が緩んでしまう、




尊「すげー嬉しそうなだな！」


「すっごい嬉しいもん！転校してきてから、

誰かと出かけることなんてほとんどなくて、

心臓爆発するくらい楽しみ！！」


竜「それは、大袈裟だろ、」




少し呆れられながらも、竜もなんだか楽しそう。


海外にいた時は、親の仕事やパーティーばかりで、

友達と出かけるなんてなかったし…


そもそも友達って言える人もいなかった、

私の周りにいる人は、いつも上辺だけ。



そんな事を考えていると、

気づいたら家についていた。




「あ、私のお家ここだから、

今日は送ってくれてありがとう！」


尊「でっけー家だな！」


竜「もしかしてどこぞのお嬢様？」


「何言ってんの？私のどこがお嬢様なの？」




小学生なる前は家族で日本に暮らしていた。


その時から、両親は業界のトップで、

裕福な暮らしをしていたと思う。


海外で暮らすことになってからも、

日本に帰ってくることも多かったので、

定期的に清掃員を雇っていた。


本当は、小さいアパートとかで

一人暮らししたかったけど、

せっかく良いお家があるのに勿体無くて、

アパート暮らしは諦めた。



「それじゃあ、また明日ね」


尊「おう！寝坊すんなよ！！」


竜「じゃあな、鍵閉めろよ、」




ふたりを見送ろうと思ったけど、

″先に中に入れ″と言われて、

手を振って家の中に入る。


私が家の中に入るまで、

ふたりはちゃんと見ててくれて、

ヤンキー兄弟って言われてるけど、

女の子に対してはすごく紳士的。


いろんな、ふたりの一面を見れて、

今日は本当に良い日だったな！





この時には、すっかり屋上での出来事を忘れてしまっていた…

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