Episode15 ページ16
帰る準備をしていたら、竜が不安そうに私を見ていた。
「竜?どうかした?」
竜「…それ、飲まねーの?嫌いだった?」
竜は私が手に持ったままのいちごみるく見ていた。
いちごみるくはすごい好きだし、
自分で買っていたらすぐに飲んでいた、けど、
「竜から貰ったから、もったいなくて飲めない、
まだとっておきたいなー、なんて?」
竜「…お前って、ずりーよな、」
「え、ずるい?」
竜「なんでもねーよ。これもやる」
ちょっと乱暴に袋からチョコレートを出して
まだ開いていた私のカバンに入れてきた。
「ありがとう??」
竜「ほら、兄貴待ってっから、行くぞ」
「あ、うん、ごめんね!」
早足で教室を出て行こうとする竜のあとを
慌てて追いかける。
・
学園の玄関に行っても、まだ尊人は来てなくて、
竜と靴を履き替えて、外に出て待っていた。
竜「あんたさ、あーいうの、わざとやってんの?」
「あーいうのって?なんのこと?」
竜「……かっこいいとか…」
だんだんと小さくなっていく声と、
絶対に目を合わせてくれない竜。
「竜はカッコいいよ、
思ったこと言ってるだけだよ?
あんなに毎日みんなから騒がれてるのに、
もしかして自覚なし?」
少し冗談のつもりで言ったのに、
全然笑いに流れる空気じゃない…。
気まずい…どうしよう…。
竜「そうじゃなくて…
あんたに言われんのと、他の奴に言われんのと
全然ちげーんだよ。」
今まで目を逸らしてた竜が、
急に私の前に立ち、目が合う。
そのまま、ふたりとも何も言わなくて、
今まで見たことない、真剣な姿に、
心臓の音が早くなる。
竜「A…」
「…な、なに?」
恥ずかしくて、目を逸らしたいのに、
竜から目が離せない。
少しづつ近くなる距離に、
心臓の音が更に大きくなる。
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みずき(プロフ) - LDH.Loveさん» ありがとうございます^^ (2019年9月1日 21時) (レス) id: c8e5159917 (このIDを非表示/違反報告)
LDH.Love(プロフ) - みずきさん» いえいえ!!これからも無理せず頑張ってください^^* (2019年8月31日 0時) (レス) id: 49e6e0d6bd (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - タピオカれおさん» ありがとうございます!少し時間がかかるかもしれませんが、待っててください!! (2019年8月30日 21時) (レス) id: c8e5159917 (このIDを非表示/違反報告)
タピオカれお - この小説めっちゃ好きです!ぜひ葵さまの登場させてください! (2019年8月30日 17時) (レス) id: 912cc8eadf (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - ほんとだ!ありがとうございます! (2019年8月29日 23時) (レス) id: c8e5159917 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずき | 作成日時:2019年8月29日 13時