いいたいことがあるの【鬼滅の刃】 (ページ43)

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私はいつもの様にきよちゃん、すみちゃん、なほちゃんに身体を伸ばされながら炭治郎くんとカナヲちゃんの鬼ごっこを見ている。

いつもなら炭治郎くんはカナヲちゃんを捕まえられず、終わってしまうのだが、今日の炭治郎くんはなんだか、いつもと違う。

昨日よりも動きが速くなっているし、カナヲちゃんについていける体力もある。

これはひょっとしたら、ひょっとするのかもしれない。

ガシッ

炭治郎くんが、カナヲちゃんの腕を掴んだ。

「わーーーっ！！！」

炭治郎くんが飛び跳ねて喜んでいる。

「おめでとう！炭治郎くん！」

「あぁ！ついにカナヲを捕まえられたぞ！」

「次は反射訓練だよ！頑張って！」

炭治郎くんとカナヲちゃんの鬼ごっこが終わり、次は反射訓練が始まった。

以前ならすぐに薬湯をかけられていた炭治郎くんだが、今の炭治郎くんは一味違って、カナヲちゃんに必死に食らい付いている。

炭治郎くんの動く手がカナヲちゃんの手の動きより速まった。
カナヲちゃんの塞ぐ手よりも、炭治郎くんが薬湯を取る手の方が速く、薬湯を取り上げた。

あっ、これは。カナヲちゃん薬湯かけられちゃう。私は急いでカナヲちゃんを拭く手拭いを用意した。

炭治郎くんの取り上げた薬湯はカナヲちゃんをかけること無く、カナヲちゃんの頭にコトンと乗っかった。

「勝ったー！！」

「勝ったのかな？」

「かけるのも置くのも同じだよ」

きよちゃん、すみちゃん、なほちゃんは炭治郎くんが勝ったことを共に喜んでいる。

「カナヲちゃんお疲れ様。炭治郎くんすごく強くなったねぇ......あれ？カナヲちゃん？」

「...」

何故だかカナヲちゃんは薬湯を頭に乗せたまま固まっていた。

「......プフッ」

そんなカナヲちゃんの様子があまりにも珍妙だから思わず吹き出して笑ってしまった。

「A......！」

私が笑ったことにカナヲちゃんは気がついた様でカナヲちゃんは不服そうな表情をし、私の方へ向いたのであった。