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14. ページ15

背中に衝撃が走り、背中に焼き付く様な痛みが覆い、息が止まる。

痛い。いたい。ものすごくいたい。

「うがぁっ......」

「大丈夫ですか!?」

市松模様の羽織を着けた少年がこちらに駆け寄ってきた。

「私は......大、丈夫だから、この人を......」

「は、はい。分かりました。大丈夫ですか。しっかり......」

「出ら...せっ...かく...あ...あ...外に出ら...れた...のに......」

男性の悲痛な声が私の耳に入る。
私がもっと早く、ここにくればこの人を助けられたのに。

「死...ぬ...のか...? 俺...助け...られた...のに」

市松模様を着けた少年が男性をぎゅっと抱きしめる。




グオオオオオオオオ


ポン


ポン


ポン


何かの鳴き声と共に鼓の音がする。

市松模様の少年が諦めた様な表情をし、男性を別の場所へ移動させそっと横たわせる。

ああああぁぁぁぁ!!!!

悔しい。不甲斐ない。情けない。
私がもっと強かったら、助けられたというのに。あの人が死ななくて済んだというのに。

「に、兄ちゃんじゃない......兄ちゃんは柿色の着物をきてる」

何処からか声がして、そちらを向いた。
そこには二人の少年少女が体を震わせながら、しゃがみこんでいる。

兄ちゃん......? ということは他にも人がいるのか......?

こうしていられない。あの男性を助けられなかった分、他の人を助けないと。

私は痛みが支配する体に鞭を打ち立ち上がる。
ふらりと体がよろけた。体勢を立て直せなければ、また、地面へ落ちてしまう。

でも痛みで体が......

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作者名:名無し丸 | 作成日時:2021年10月12日 19時

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