基本自由行動 壱【男主】

43 ページ44

芭流覇羅のアジトで暮らして数日が経った。






明後日は東卍と芭流覇羅の抗争だ。








『…一虎は？』




場地「ドラケンに呼び出されたって。

今更何の用だか知らねぇが。」





『…そっか』








ドラケン、という名前を聞き、少し寂しくなる。





小さい頃からずっと一緒にいたのだ。

数日あっていないだけでも寂しくなる









『(…何女々しいこと考えてんだオレ)』









ベッドにゴロンと寝っ転がる。




あの店のベッドはもっと柔らかかった。




この部屋に置いてあるのは誰が使ったかも分からない汚いベッドだけだ。








場地「…そういやよ、




明日千冬に呼び出されてんだ。

お前も連れて来いってよ。」







『…千冬が？


お前、それ行くのか？』








場地「…あ？逆になんで行かねぇんだよ」








『え』







普通、この状況で裏切った前の仲間に会うか？







否。普通は会わない。


例え、本当は裏切っていなかったとしても。








ただ、こいつは千冬を1番に信頼している。






敵であろうが味方であろうが




呼び出されたら会いに行く




そういう本能なのだろう。









『あー……俺お前のそーいう馬鹿なとこ好きだわ』





場地「あ？喧嘩売ってんのか？」









『違ぇよばぁか。







明日、俺も行く。

タケミっちと話したいこともあるし。』








「わかった」とご飯を食べながら返事をする場地。


俺も少しずつ喉を通るようになってきたご飯に手をつけようとすると、ガチャ、と音が鳴った

44→←42

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す