ヤンキー達と生徒会長【男主】

28 ページ28

ドゴッ！！


と、鈍い音がなり続ける。

音の方を向くと血を流しながら相手に向かう両方のメンバー。




『………』





また血か




なんて思い、少し肩を竦めて足を抱え、車の上で体育座りの姿勢になる。





このままいくと、きっと俺の加勢は必要ないだろう。

芭流覇羅は300人近く居るのに対し、東卍は200人にも満たない。


年齢層だって、芭流覇羅の方が上だ。



このままなら、勝てる。





〜






ゴキッッッッ





『っ！？』






俺が人生で聞いた中で、1番鈍い音が鳴った。


何が起こった？







『…………




マイ、キー……』








音のなる方へ目を向けると、鉄パイプを持った一虎。


そして、一虎の足元で倒れるマイキー





ボーッとしていた。

なぜだかは分からない。

さっきから頭がいつもより働かない。




だけど、さっきの音で脳が覚醒した。






『マイキー……死んでない…よな？』







そんな心配を無下にするように、マイキーはムクっと起き上がった。



そして、一虎に何か話している。


声は全く聞こえない。







けど、一虎の表情は少し怒っているように見えた。


そして、一虎は2人の部下にマイキーを固定させた






『っあのバカ……！！！』






どう見たって、あのままじゃマイキーは死ぬ。



マイキーの味方をする訳じゃないけど、一虎がこれ以上の罪を背負うのを俺は見たくない。絶対に。






『……止めなきゃ』






そう呟くと、身体は勝手に一虎達のいる方へ向かった。









でも、いつもより身体が重い気がした。

29→←27

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す