【歌い手】僕ら、君の狼。

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部屋がシンと静まり返って、全員が画面を食い入るように見つめる。



『―――――女、です。あ、それと来月ライブに出ます』



あっさり。

まさにその言葉があてはまるかのような、黒白炉の物言い。

そして、もう一つさらりと告げられた爆弾発言。

―――あれほど流れていた文字の羅列が、一瞬止まった。









「「「え、えええええええええええええええええええええええええええええええええ！？」」」



僕と天月くん、歌詞太郎さんの声が重なると同時に、コメントが読めないぐらいに流れる。

僕らはというと…そらるさんを除いて、あたふたしていた。



「え、ちょ、ま、えええええええ！？」
「うん！？ライブ！？」
「じょ、女性だったの…！？」
「お前ら、うっさい」



そらるさんは冷たい言葉でばっさり、一刀両断。

いや、もう何かひどい…

そういうそらるさんも、少しは動揺しているようだけど。



『…いや、そんなに意外じゃなかったと思うんですが』


≫いやいやいや！
≫何歳ですか！？
≫顔出しはしますか？？


画面の向こう側の黒白炉は、いたって冷静。

視聴者の皆の方が僕らと同じ感性…っていうか、それが普通の反応だと思う。



『えっと…年齢は今年１９…大学１年生です。顔出しはするつもりないですが、ライブに来ていただければ』



…大事な事、思い出した。

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