先生、好きです【Yuto.N】

０１話　Yuto.N ページ2

2019年4月






浮所「那須〜！おはよ！！」






学校の最寄り駅でぴょんぴょん飛び跳ねながら手を振る浮所を見つけて、俺はイヤホンを外す。






那須「はよー…
　浮所は相変わらず元気だな」






浮所「那須はテンション低いね〜
　やっと澤ちゃん先生に会えるんだよ？
　嬉しくないの？」






浮所に黒澤先生の名前を出され思わず固まってしまう。






那須「嬉しいけど…担任になる可能性は低いよなあ」






浮所「まあねー…
　でも今年は受験生だし！
　勉強教えてもらうって目的で近づくことできるし！」






今年であの電撃的な恋から１年が経つ。






数学IIで授業をしてもらうことはあったものの






２人で話したりすることはほとんどなく






黒澤先生からしたら俺はただの成績優秀な生徒の１人でしかない。






今年で高校３年生。






来年からは進学して大学生になるから高校生では無くなるわけで…






先生との恋を叶えることが出来ないって訳では無い。






浮所「…ちょっと、那須聞いてる？」






那須「あ、ごめん。なに？」






浮所「だからさ、今年こそは見てるだけじゃなくてアタックしなよ！澤ちゃん先生に！」






那須「まあ、頑張ってみる」






浮所「いつでも相談に乗るから！」






どんな相談が出来るかは疑問だったものの






話が終わる頃には、学校に着いていた。

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