宮侑が真面目に恋をする話。

4.【部活】 ページ5

どれだけハプニングが起きても現実は知らん顔。


やらなあかんことはやらなあかんし、避けたくても避けれんこともある。







「何しとったんや。」



何も連絡を入れずに部活に遅刻したことへの説教タイムである。北さん怖い、怖すぎる。目力が凄い。昔読んだバスケの漫画の赤い人みたいや…。





「…日誌書いてました。」


「ほんまにそれだけか？？？？？」






言われた瞬間チラつくのはあの教室の風景。

風通しがいい桜の香りの中で眠る美澄の姿。

起きて早々名前を呼んだあの声。






「………………はい。」


「そうか。熱でもあるんか？」


「え？平熱ですよ？35度…」


「顔赤いで。」





いや、



だってさっき、

一目惚れしてきたからしゃあないやないですか…。




とは言えないので「あっっ！！！！っいえ！！大丈夫っす！！！！」と大声で否定しやんわりと北さんの説教を抜け出した。









窮地を脱し競技に集中する。



……ことが出来たら良かったんやけどなぁ。恋は盲目と言う通りいつもより上手くいかんかった。


バレーに色恋沙汰を混ぜるのは以ての外やったんやけど。理屈で本能は抑えられないらしい。






「ツム、今日めっちゃきもいんやけど」



「ニヤニヤしてて気持ち悪いな」





ごもっともやけど聞こえるように言わんとってくれサム角名よ。

5.【風呂】→←【美澄さん。】

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