宮侑が真面目に恋をする話。

30.【狼】 ページ31

「礼！」
「「ありがとうございました！」」



『今日は色々教えてくれてありがとう。』
「おやすい御用！ほなまた月曜日な！バイバイ！」
『うん、バイバイ。』

Aちゃんが同級生のマネージャーと仲良くなったらしい。一安心やなぁ。


「送ってくで。」
『疲れとるやろ？私は大丈夫やからはよ帰りなや。」
「いや確かにあの量のスポドリ持てる力は女子にしては凄いかもやけど…もしものことがあったら大変やんけ！」


と半ば強引にAちゃんに着いて行った。








『夜遅いしやっぱ悪…』
「今日な、」


断りを入れようとした声を被せた。

「くそ男ふたりがAの話しよった。内容は言えへん。てか言いたぁない。

やからまぁ、身近にも狼はおるんよね。」


と月光に照らされたAの瞳を見つめる。







『まぁあんたも大概むっつりすけべやからなぁ。身近どころか隣におったわ。』

と笑いながらAちゃんが足を進める。

「はぁ！？むっつりちゃうし！！あんな男らと一緒にせんとって！紳士！」

『紳士と変態は紙一重やで』





なんか言い負かされた気分やわ。






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『送ってくれてありがと、お言葉に甘えてまた帰りも送ってくれたら嬉しいな。』


「もとよりそのつもりやし。一人で帰ろうとしても何がなんでも着いてったるからな！」


『1種の呪詛やん。』

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