前世戦闘系審神者は鬼を狩りまくる。

21話 ページ34

さて、と思い、鬼の方を見やる。
なんか被り物をした子は呆然としているようだ。

見る限り頸は外れている。全体的に切り刻むしかないだろうと思い、刀を構える。

鬼が一気に詰め、俺のことを殴る。どこかでさっきの彼が叫ぶ声が聞こえる。
が、もうそこにはいない。

「あまいな。」

『参ノ型 月影』

背後に回り一気に方をつける。
ザンッ、という小気味いい音がし、鬼の体が真っ二つに切れ、さらに細切れに切った。
もうすでに動く様子もないので鞘に刀をしまう。

そうするといきなりさっきの彼が

「俺と戦え！！キンピカ野郎！」

キンピカ……

「あの十二鬼月にお前は勝った！そのお前に俺は勝つ！そういう計算だ、そうすれば……」
「いったん落ち着こう？？？」

だけどまだなんか言ってる。

「ケガ人はおとなしくしてろ！！！！」

とつい、手入れに入らなかった刀剣たちにしていたように首を掴んで地面にズコンッと沈めてしまう。

「あ…………やっちまった…………しのぶさんに怒られる未来しか見えない。」

しのぶさんからこの山に入る前にケガ人は継子であるカナヲちゃんに手渡してね。と言われていたのだ。
やばい、正座させられる。

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