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3話 ページ4

今日で4日目が過ぎたあたりだ。
あと残り3日である。
これまで鬼を何人か狩り、目の前で助けられなかった人が死んでいった。
木の上から下に降りる。周りを偵察し、ゆっくり歩のを進める。
その時叫び声がした。

そっちのほうへ、足を向け駆け出す。

「だ、誰か!!やめろぉ!!!」

目の前の視界が開け、その様子が見える。

『壱の型水面切り』

頸を狙うも外してしまう。

「チッ!」
「あ、あ、あぁぁ…」
「大丈夫か?!気をしっかり持て!!!」
「は、はい!!」

鬼の方を見るとどこか既視感がある。何だ?どこかで……

「お前、あの時のガキか……」
「………」
「お前は覚えてねぇか。お前の親を食った鬼だよ。」
「なっ?!」
「あぁ、お前の親はうまかった。力があふれ出るような感覚だった。」
「クソ野郎!」
「お前も食べたら……また、力が手に入るかな?!」

そういいながら襲い掛かってくる。

「君!!」
「は、はいぃぃぃ!!」
「自分でできるだけ自衛はしろ!!俺は守りながら戦うなど余裕はない!巻き込まれるなよ!!!」

それだけ言い残して突っ込む。

「はははっ!!全部壱の型しか使ってねぇじゃねぇか!!」
「……そうだなぁ、お前にはこれで十分だと思ったからなぁ。」
「何………?」
「だからお前みたいな雑魚、壱の型で十分なんだよ!」
「こんの…クソガキぃぃぃぃいい!!!」
「あまい!!!!」

『壱の型水面切り』

その鬼の首が地面に転がる。

「な、んで…?」
「いったろ?お前にはこれで十分だと。ただ、俺も危なかったがな。
……次は人間として生まれると良いな。」

その鬼はぽろぽろと涙を流す。
遠い昔の人間として生きていたころの記憶。

「あり、がとう。そして……すまなかった。」
「もう、過ぎたこと。お前も被害者の一人だ。安心して眠れ。」

俺はこの鬼が灰となり、消えたのを見てその場を去った。

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蒼の火(プロフ) - 27話のしのぶさんのセリフ、竈門治郎になってます (2020年2月17日 21時) (レス) id: fc1edbfbf6 (このIDを非表示/違反報告)
花奏 - コメント失礼します。義勇さん、富岡じゃないですよ。冨岡です。えっと、簡単に云うと「うかんむり」じゃなくて「わかんむり」です。ご注意ください。 (2020年2月17日 17時) (レス) id: deba7ae837 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 男審神者と山姥切国広が二人とも幸せに成りますように。 (2019年6月1日 17時) (携帯から) (レス) id: 2f528c9731 (このIDを非表示/違反報告)
卯月(プロフ) - デビルオーシャンさん» はい!ありがとうございます!こちらこそよろしくお願いします! (2019年5月14日 20時) (レス) id: 4095b1cd9e (このIDを非表示/違反報告)
デビルオーシャン(プロフ) - いいえ。大丈夫です。これからも頑張ってください! (2019年5月14日 20時) (レス) id: eec02b4f66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:卯月 | 作成日時:2019年4月5日 12時

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