前世戦闘系審神者は鬼を狩りまくる。

1話 ページ2

「主！！逃げろ！！！！」

俺の初期刀殿がそう叫ぶ。

「残念ながら、逃げる道はねぇな！！！」

俺は自分愛用の作ってもらった日本刀を振り回しながら初期刀殿と背中合わせになる。

「切国、あと何振り残ってる。」
「はっ、たぶんもう俺とあんたしかいないだろう。」
「そうか……」
「…それで、どうするんだ？」
「そうするも何も、出来る限りのことはするさ。……付き合ってくれるだろう？俺の大事な初期刀殿」
「ふっ、俺を誰だと思っている。」

そういいながら切国は敵を切り伏せる。

「俺はあんたのための刀だ。ついて行くに決まってるだろう？」
「さすがだな。」

ザシュッ！ザン！！

その音を最後に、そこにいる刀、主は亡くなった。


――――――――――

懐かしい夢を見たと俺は布団からはい出る。
今世で両親が鬼に殺され、そのショックにより前世なるものを思い出した。
今は鱗滝さんと呼ばれる育手に引き取られ、こうやって修行をしている。
手を見ると豆が沢山である。

「もう一度、みんなにあいたいなぁ……」

そんなことを思ってしまうのだ。

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