十八打目 ページ18
ベラ｢返すも何も⋯あれは俺達が海賊として奪ったんだ。海賊のお前にとやかく言われる筋合いはねぇはずだ｣ﾆﾔｯ
ルフィ｢あるさ｣
ベラ｢！？｣
ルフィ｢おっさんは友達だ！！だから俺が奪い返すんだ！！！｣
｢⋯⋯！！｣
"友達"という言葉を聞いて目の奥から何かが込み上げてきたアキは顔を伏せて後ろを向いた。
｢(あぁもう！私が殴るって言ったのに､この空気完全にルフィがやるやつじゃん！！⋯⋯だぁぁ！しゃあないな！？)｣
完全に怒っている様子のルフィを見て､アキはベラミーの相手は辞めることにした。
｢ルフィ､そのムカつくやつはアンタに任せる､代わりに私残りのカスたち殴ってくるから｣ｺﾞｼｯ
ルフィ｢おう｣
アキはうっすら浮かんだ涙を雑に拭うと､真顔でそう言ってタンッと下へ降りた。
ナミからベラミーには仲間が居ると聞いていたアキはその仲間を見つけるため酒場へと近づく。
｢ねぇ､誰があの馬鹿の仲間なわけ？｣
ベラミー達には今まで会ったことの無かったアキは､仲間の顔を知らないためその場にいた海賊たちにそう聞いた。
すると､アキが今までやってきた事を知っていた海賊たちはアキから避けるように下がり､
代わりに何も知らないベラミーの仲間たちだけが分かりやすく前に残った。
｢お前らか⋯⋯｣
男｢テメェ､うちのベラミーを今馬鹿って言ったのか！？このアマ＿＿｣
ベラミーをバカにしたような事を言ったのに腹を立てたサングラスをかけた男＿サーキースが､キレた様子でアキに詰め寄った。
｢あ？何一丁前にお前がキレてんだよ？｣ｻﾞｯ
サーキ｢はッ⋯がはっ！！？｣ﾄﾞｶｯ
アキはサーキースの腕を掴むと､思い切り上に振りかぶり地面に叩きつけた。
易々とサーキースの身体を持ち上げた所を見て､他のベラミーの仲間たちは驚愕の目を向ける。
｢お前ら全員､無傷で帰れると思うなよ｣ﾁｬｷｯ
アキが腰の刀を抜いて構えると､袴の裾がフワリと揺れた。
仲間A｢くっ､う、うおおおお！！！｣
｢
その姿を見たほかの仲間たちはアキに向かい一斉に襲いかかる。
全員が囲うように攻撃を仕掛けてきたが､アキは刀を一太刀振るうと襲ってきた人間が全員四方へと吹っ飛んだ。
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作者名：鈴村十四郎 | 作成日時：2022年9月13日 22時
