バレー最強は最弱になったようです〈男主〉

28話目 ページ31

その横で武田は澤村にポジションの確認をしていた



武田｢こんな感じでOK？｣


澤村｢他に守備専門とかもあるんですが今回はそれでOKです｣



笑顔で武田の言葉を肯定する澤村





影山｢いいか日向､お前は…


最強の"囮"だ！！！｣



日向｢！おおお！？


最強の、囮！！おおお！？……おぉぉ…｣




あ｢囮ねぇ…(大分試合が面白くなりそうな予感)｣



日向｢なんかパッとしねぇ……｣



そう言いながら日向は膝と手を床につけ項垂れる




影山｢速攻でガンガン点を稼いで敵ブロックの注意をお前に向けさせる！

そうすれば他のスパイカーが活きてくる！｣




日向｢あ！｣



影山にそう言われ､日向は月島が自分にブロックをしに来たために田中がフリーでボールを打った時を思い出す




影山｢月島みたいなデカい奴が何人も、
お前の動きにアホみたいに引っ掛かったら、

気持ちイイだろ！！｣



日向｢！！うぉおお！｣




あ｢影山は日向をその気にさせるの上手いな｣


縁下｢シッ！｣



あ｢………｣




里斐人は二人のそのやり取りをみてポツリと呟くと、縁下は人差し指を自分の前に出して黙らせた





影山｢………逆にお前が機能しなきゃ、他の攻撃も総崩れになると思え｣



日向｢！！？｣



あ｢そ・う・く・ず・れ！！｣


影山の言葉を聞いてケタケタと笑う



縁下｢いい加減にしろっ！！｣ｶﾞﾝｯ


あ｢ゥグッ……｣



笑いすぎて縁下に頭を殴られた里斐人は黙る事にした



澤村｢ちょっと！あんまプレッシャーかけんなよ！｣


影山｢？｣



日向｢総崩れ… そうくずれ… SO KUZURE…｣



澤村｢ほら見なさい！！｣


影山｢？？？｣




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

〈月曜 放課後〉



里斐人達は部室でジャージに着替えていた


縁下｢明日頑張れよ二人とも､２年で出るの里斐人と田中だけなんだから｣



田中｢勿論だっ！！｣



あ｢ん？…あぁ頑張る｣



木下｢ホントかよ…(苦笑)｣



あ｢ん…でも､やっぱ"あの二人"ナシで青城と戦うのは､俺的にはあんまり燃えねー…｣


田中｢ッ………｣




縁下｢…あぁ､でもだからって手ェ抜いたらあっちにも失礼だからな？｣




あ｢…あぁ､わかってるって。｣

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