バレー最強は最弱になったようです〈男主〉

24話目 ページ27

武田｢組めた！組めたよー！！｣



バタバタバタとそう叫びながら体育館に入ってくる男の名は武田一鉄､
今年からバレーボール部顧問となる教師だった。




武田｢練習試合っ！相手は＿＿県のベスト4！

“青葉城西高校”！！｣



嬉しそうにそう言って入ってくる武田に､里斐人は口角を密かに上げた




菅原｢“青城”！？｣



月島｢ゲッ…｣




菅原｢どうやって組んだんだろ…｣



対称的に菅原と月島は唖然と､嫌そうな顔をしてそう口に出した






日向｢…アレが顧問の先生？！｣



影山｢知らねぇ！｣




日向･影山｢(けど…



県ベスト4と練習試合…！！)｣





武田｢＿＿おっ！君らが《問題の》日向君と影山君か！｣



日向･影山｢………おす｣




武田の何気ない一言に反応し､真顔でそう答える２人



武田｢今年からバレー部顧問の武田一鉄です！


バレーの経験はないから技術的な指導はできないけど､それ以外の所は全力で頑張るから宜しく！｣




｢｢オス！｣｣



この人本当にやる時はやるからな…と密かに思った里斐人



武田｢いやあ､あちこち練習試合のお願いに直接行ってたから全然こっちに顔出せなくて…｣




菅原｢先生､青城なんて強いトコとどうやって…！？｣



澤村｢まさか､また土下座を…？！｣





武田｢してないしてない！土下座は得意だけどしてないよ､今回は！｣




澤村｢せんせい…“今回は”て…｣



ホロリと涙を滲ませる澤村





武田｢ただ…条件があってね…｣



菅原｢条件？｣




武田｢“影山君を､セッターとしてフルで出すこと”｣



影山｢！！｣



田中｢な……！｣


菅原｢………｣


あ｢………｣ﾋﾟﾘｯ


武田の言葉を聞き､里斐人は眉をひそめ目を細めた



田中｢なんスかそれ烏野自体に興味はないけど影山だけは取り敢えず警戒しときたいってことですか。


なんスかナメてんすかペロペロですか｣



武田｢い…いやそういう嫌な感じじゃなくてね､えーと…｣



武田は田中にガンをつけられながらそう言われ戸惑う



あ｢やめろ龍､武田先生に言ってもしょうがねぇだろ。｣



田中｢ッ…だってよ！！｣



菅原｢い…良いじゃないか。こんなチャンスそう無いだろ｣



田中｢良いんスかスガさん！
烏野の正セッタースガさんじゃないスか！！｣



菅原｢………俺は…｣

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