招かれざえる客【S】 ページ20
☆
「…やだっ…来ないでください…！！！」
「はっ、見られた以上生かしておく訳ねぇだろ！！！」
「見られたって部屋入っただけじゃないですかぁ〜〜！！！」
「お前バカか、この部屋に入るには特注の合鍵が必要なんだよ！この部屋にいるだけで俺の首は飛ぶ」
普段は誰もいないはずのこの部屋に私がいたら驚くだろうなと思って
声を掛けようと口を開いた瞬間、男の顔つきが一瞬にして変わる
そして血走った目で追い掛けてきた部屋での追いかけっこ
「お前見ねぇ顔だがイロか？」
「いろ…？」
「…？何者だ、テメェ」
それはわたしが聞きたいです。
机を挟んで均衡を保っていると
男は諦めたように天を仰いでおもむろに
背中に腕を伸ばして取り出したものを見て
体が凍ったように血の気が引いていくのが分かった
「……け、けけけけけけんじゅ…っ…」
「殺されたくなかったらそこ動くなよ…？」
「……ひっ…！！」
近付いてくる男と金属の塊
その場から離れたいのは当たり前で
足を踏み出した瞬間あのふかふかの絨毯に
ヒールを引っ掻けて転ぶと一瞬で背後に重く苦しくなる
「……っ…けほっ……ぅっ…！」
「本当はコイツでぶっ離して一瞬でイカシテやりたいんだがな、ここでやるとまずいからちと苦しくなるがすぐあの世だ」
冷たい指先が首筋に這う
ゆっくりゆっくり絞まって
ろくな抵抗も出来ないまま気が遠のいていく
あ、わたし死んだ
「それ以上力入れてみろ、お前の頭が飛ぶぞ」
「…櫻井翔…っ…！！」
「こないだの秘書と同じ組のヤツか、懲りもせずよく来るな」
遠くの方で声がする…
それは知ってる声で、
いま一番待ちわびた声で…
「…おい、大丈夫か？…おい、おい！！」
大丈夫です、そう心で答えて意識を手放した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1199人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきえ(プロフ) - はじめまして、すごく面白くて一気に３まで読みました。もう更新はしないんですか？ (8月11日 17時) (
レス) @page25 id: 9ff9331c66 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ(プロフ) - はじめまして、読んでいるうちに夢中になって気づいたら一気読みしてました！ くろさきさんの小説に出てくる青色王子さんはどれも素敵で大好きです！ (2018年1月7日 18時) (レス) id: cdd11edb54 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ - 初めまして。1からずっと読んでいて、更新を楽しみにしていました！青色担の私にとって最高の小説です！！ (2018年1月6日 0時) (レス) id: 61c51a5765 (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - 初めまして。しっかり…１からずっと拝見させていただいておりました。何度読み返しても面白いと思えるお話を書かれるくろさきさん。新年早々嬉しいお知らせに飛んで参りました。災難な主人公ちゃん、ファイト！我慢の智くんもファイト(笑)また楽しみにしてますね(*^^*) (2018年1月5日 21時) (レス) id: 97bddcb896 (このIDを非表示/違反報告)
くろさき(プロフ) - 美唯さん» 美唯様、コメントありがとうございます！ご指摘頂いた通り、２から飛べるようにしました！ありがとうございました！ (2018年1月5日 20時) (レス) id: 0bc0473cc9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くろさき
| 作成日時：2018年1月5日 8時
