212話:悪魔の油断 ページ13
一気に静まり返った地下牢。
刀剣達の目に映ったのは____
____グラリと後ろへ傾くAの姿。
加「っ!主!!」
小「主!」
骨「なっ……!」
太「っ!」
状況を理解した加州達の叫び声も虚しく、ドサッとAは冷たい床に倒れた。
カシャンッと彼女が持っていた刀も落ちた。
八雲は、拳銃を持った手を下ろすと、ニヤリと笑った。
八「俺の、俺の計画の邪魔をするからだ……!ザマァみろこのクソ女!!」
倶利「貴様ぁっ!」
山「よくもやってくれたな!!」
八「黙れぇ!!この女が悪いんだよ!
この女さえいなければ、俺は今頃…!!」
檻の中で加州達は八雲を睨みつける。
乱「嘘、嘘だよね?」
前「主君……!目を覚ましてください!」
その目に涙を湛えた短刀達が彼女に叫ぶ。
しかし、彼女はピクリとも動かない。
八雲は彼らの視線を受け止めながら勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
八「ハッ!無様だな!
お前らは檻の中で指咥えて見てろ!!
この女に残りの弾も全部ぶち込んでやる!」
加「っ!!やめろ!」
八「聞くわけねぇだろ!」
八雲が再び銃を構える。
今度はちゃんと狙いを定めている。
彼が狙うのは、Aの頭。
刀剣達の顔が青褪める。
しかしその時、彼らはあることに気づいた。
八「死ねぇ!!」
バンッ!!とまた銃声が響いた。
全「「「「「っ!!」」」」」
刀剣達は無慈悲に放たれたその銃弾がやけにゆっくりに見えた。
そのせいか、彼らにはその“瞬間”が全て見えた。
Aの頭に銃弾が触れる瞬間__
____銃弾が“音もなく砕け散った”。
八「は……?」
一瞬の出来事に八雲はポカンとした表情で、すかさずもう一発撃ち込んだ。
しかし、結果は同じだった。
八「ど、どういうことだ……!?」
『お前、私達が何の準備も無しに突っ込んで来たとでも思ったのか?』
八「な……」
ゆらりと、そう言いながら立ち上がったのは“無傷のA“だった。
『今度は、私の番だ』
2756人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華音(プロフ) - 初めまして!刀剣乱舞大好きで面白くてつい夢中で一通り更新分まで読ませて頂きました。ただ所々ではありますが誤字脱字が多く見受けられましたので^^;ご報告だけさせて頂きます。それでは次の更新を楽しみに待っております♪ (2022年7月22日 19時) (レス) @page19 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
akithin.(プロフ) - 更新楽しみに待ってます! (2020年7月11日 22時) (レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
桃饅(プロフ) - 続き心待ちにしてました!ありがとうございます! (2020年4月19日 21時) (レス) id: 9d113d5ab8 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿 - 主人公ちゃんの言葉が凄く心に残りました。 私も主人公ちゃんのように強く優しい人になりたいです (2020年3月17日 16時) (レス) id: 7c8d00d77c (このIDを非表示/違反報告)
なのくさ(プロフ) - これにて完結と言うことでございましょうか?とても面白い作品、ありがとうございます。もしも、続きがあるのでしたらお待ちしております。 (2019年9月15日 3時) (レス) id: b3104d6996 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ