プラスまで歩きましょう。（短編集）【nino】 (ページ4)

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事務所は事務所でも　短編「１」ページ4

＜送迎車来るから駐車場で待ってな＞

「送迎車ってマネージャーさん？」

＜見りゃ分かるよ、イイ子にね＞

コンサートに行けるという
なんともありがたいけど
いっぱいいっぱいな気持ちで
迎えた今日このごろ

駐車場で待っていると１台の車が入って来た

ちらっと見ればかなりイカツイ車で
想像してた送迎車とは何か、違う…

「Aちゃん！待たしたな！！」

「……え？」

マネージャーか、事務所の人が来るのかと
思ったらまさかの人がドア窓から顔を出した

「パシりに使いよって、ホンマに後で会ったらしばいたるわ！」

「…ヒナちゃ、村上さんなんで？」

「ヒナでもええよ？(笑)ニノが迎えに行けって言ってきてん、まぁ乗りや」

まぁ、確かに事務所の人ではあるけど
まさかの所属アイドルが迎えに来て下さった

「関係者入口から入ったら安全やからな、それにAちゃんのボディーガードも兼ねてん」

「…ボディーガード？」

「変な虫が付かんようにな(笑)聞かされた時ホンマにコイツ頭おかしなったんか思たで！」

そんな村上さんの車に乗って
コンサート会場に向かう。