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前を向いてから、今の行動は無愛想だったかもしれないと気づいた。
本当はもっと喋って打ち解けたいと思ったが、そんな気持ちとは正反対の行動を取ってしまったので、なんとも話しかけづらい。
考えに考え、もう一度話しかけてみようと決意した。
だがその瞬間、このクラスの担任らしき先生が入ってきてしまった。そのため、俺の決意は打ち砕かれた。
そして、自己紹介が始まった。
名前順に始まった自己紹介は無情にも、俺の順番をを3番目へとさせた。
俺は自分を表すのは得意ではない。
そのため、自分の事を話す自己紹介というものは昔から苦手だった。
ああ、余計な事だけは言わないようにしなければ。
そんな考えが頭の中を回る。
俺の1つ前の奴の自己紹介が終わった。
軽い拍手が鳴り止み 静かになると、俺は席を立ってこう言った。
「俺の名前は牛島 若利。好きなものはバレー。」
それだけ言うと、直ぐに椅子に座った。
ちゃんと余計な事は何1つ言っていない。
なのに、前のやつとは違って拍手も起こらないし、場は静かだった。
やっぱり俺はなにかやらかしたのだろうか。
そんな事を思っていると、先程話しかけてくれた奴の順番になった。
がたっと席を立つ音がする。
そして後ろから凛とした声が聞こえた。
「俺の名前は、安梅 A。嫌いなものは“バレー”。好きなものはテレビ。血液型はO型。ちなみに小学校は◯△小。
これから1年間よろしくお願いします。」
少し強調された、嫌いなものは“バレー”。と言う言葉に引っかかった。
俺が大好きなバレー。何故 此奴は嫌いなのだろうかと言う疑問が浮かんだ。
少し横目で後ろの奴を見る。バレないように体の向きは前のまま。
しばらく其奴のことを見ながら、何故バレーが嫌いなのかを考えていた。すると、目が合って話しかけられた。
「....なんだよ、そんなに見つめてきて。」
そう言った声は、今まで聞いたことのある誰よりも低い声だった。思わず身震いするほどに。
俺の疑問を此奴にぶつけていいものか、少し考え結局言うことにした。
「お前何故バレーが嫌いなんだ。」
俺がそう聞くと、此奴は目を見開いて固まった。
だが、少し間を開けて先程の低い声で呟いた。
「そんなん...お前に教えるわけねぇだろ。」
そして目を逸らされた。
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黒紗(プロフ) - 折鶴さん» ありがとうございます！すごい嬉しいです笑少しずつの更新ですが頑張りますね！ (2019年1月27日 18時) (
レス) id: 7e246d1a4b (このIDを非表示/違反報告)
折鶴 - 小説の書き方がすごい自分好みだし面白い...！更新気長に待ってます！！！ (2019年1月26日 21時) (レス) id: ddb5e2f4a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒紗 | 作成日時：2017年12月31日 16時
