夢境の恋人２【H×H】

加速 ページ45

「イルミ様が今朝、Aさんの念の修行を断念されたので、今日は別の訓練に変更します。





重りにも少しですが、慣れてきたようですね。
今日はそれをつけたままクライミングをしてもらいます。」





今日も始まりましたアマネさんによるハードモードスパルタシビア鬼畜訓練。
念の修行を見捨てられた(おかげで鞭打ち回避した)私は、体力的に鍛えられるらしい。にしてもクライミングなんてパリピなアクティビティは、生まれてこの方未経験である。





「あの、クライミングとかした事無いんですけど……」





「誰でも最初はそうです。それに、これは一般的な娯楽としてではなくAさんに腕力を強化してもらうための"訓練"ですので。」






「腕力……」





自分の二の腕を触ってみたが、案の定むにむにしていた。いや、毎日ストイックな運動をしているけれど。筋肉はちょっとやそっとじゃつかないらしい。






「敷地内の山の頂上には一族のお屋敷がありますが、そこまでの道のりの中に断崖絶壁があります。





そこまで移動しましょう」





「山……ってあのちっさく聳え立ってる山ですか？」





「そうです。私のペースについて来てください」





ゾルディック家というものは、案外小さい山の上にあるんだな。
そして心なしかアマネさんの歩くペースが早い気がする。早い上にどんどん加速してる気がする。どうか気のせいであってほしい。

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