夢境の恋人２【H×H】

相互益 ページ43

私は正直に言ったぞ。
これがイルミさんの欲しい情報かどうかわからないが、不思議といえば不思議な体験はこれぐらいしかない。
イルミさんには期待させて申し訳ないが、お答えできるのはここまでだ。





「その条件は？」





「条件……は、その人の事を考える事です」





「特定の1人以外の夢を見たことは？」





「ない、……です」





されるがままの質問にすらすら答えてしまった。これが誘導尋問……(違う)
しかし、今の質問で何が分かったのだろうか。まさかとは思うけど、その特定の人がクロロさんだと言うことはバレてないよな。





「あの……今の質問で何かお分かりに？」





「まあだいたい。」





信じられない……なんて考察力……
警察の取り調べ官になったら、世界に名を轟かせるだろうな。





「あとは、夢の内容を詳しく知りたいんだけど。




君、仕事は？」





「えっ、し、小説家……の卵です」





そうか、と腕を組んでイルミさんは何かを考え始めた。
しかし暫くもしないうちに、ぱっと顔を上げてこう言った。





「なら、次見た夢を紙に綴ってよ。





その方が小説も書けるし、相互益になるでしょ？」

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