93:黒い塊となったのだ ページ13
・
私が目覚めてから次の日、私は幹部の集まる部屋に呼び出された。
後ろには悠一と春子さんが着いていてくれている。
私は未だに悠太について何も知らされていなかった。
だから呼び出された理由はその事だろうと色々覚悟を決めていたつもりだったんだけど。
その時告げられた言葉は予想外の事だった。
『悠太が……黒トリガーになった？』
黒トリガーとは、いわゆる人間がトリガーになって、悠一が持っていた風迅も黒トリガーで…。
信じられないけど、この状況で冗談なんて言う人達じゃない。
むしろ、ドッキリでしたー！なんて言いながら後ろの扉から悠太が出てきてくれたらどれだけ嬉しいか。
『悠一は、この未来が見えてたりした？』
「一応。でも他の結末も見えていたんだ。悠太とAの２人が死ぬ未来、連れ去られる未来。２人が生き残る未来と、もう一つ…」
顔を背けて、少し口を開けたり閉じたりしている。
何度かそれを繰り返して、顔を上げた。
「Aが連れ去られる未来」
背筋がゾッとした。
私が連れ去られる未来。
きっと悠太はその未来を知っていたんだ。
だから私を守ろうとして本部に連れていこうとした。
それから他の隊員も知っていたはずだ。
何故それを、誰も私に教えてはくれなかったのだろう…。
94:大人と言う生き物の犠牲→←92:空の向こうに居たらいいのに
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 840人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yukii22(プロフ) - たとえ更新されなかったとしても私は待ち続けます！ (2022年12月24日 16時) (
レス) @page33 id: 28153e5cc7 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - 感動しました...。続き楽しみにしてます！無理はなさらないでください！ (2021年1月23日 21時) (レス) id: ba5c7b2e62 (このIDを非表示/違反報告)
山田 - 待ってます。 (2020年5月12日 6時) (レス) id: e4548ba768 (このIDを非表示/違反報告)
餅 - 更新、楽しみにしてます！！ (2019年1月14日 17時) (レス) id: cd8da71a23 (このIDを非表示/違反報告)
巽 - 更新待ってます！頑張ってください！ (2018年11月25日 13時) (レス) id: f98b79cb93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朝ヶ | 作成日時：2017年5月4日 15時
