82:何よりも耐え難い痛み ページ2
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足場の悪い瓦礫の中をただ走る。
腕の中で震えている小さな命をぎゅっと握りしめて。
後ろに迫っているのは新型。
木虎ちゃんを食べたアイツだ。
最悪私が食べられてもこの子だけは助けてあげないと。
雑魚でもそのくらいは出来るんだ。
『大丈夫、大丈夫だからね』
息を吐くと同時に頼りない言葉を女の子に掛けてあげる。
怖いよね、分かる。
私もそうだった。
木虎ちゃんが食べられたのを見て、あまりにも怖かったから。
でも、今はキミがいるから、逃げられない。
「あ、ワンちゃん！」
女の子の腕と私の腕を抜け出して飛び出した子犬。
そのまま新型に威嚇をしている。
無謀だ。
「お姉ちゃん！ワンちゃんが！」
『…っ』
新型の動きが止まっている。
子犬に興味を向けているらしい。
なら……。
「お姉ちゃん！！待って！」
そのまま振り返らずに駆け出した私の肩を叩く女の子。
トリオン体だから痛くはないけど、私に止まる事を懇願するその声が心を刺して痛い。
「待って！」
『ごめんね』
「ワンちゃん！！」
角を曲がると、子犬の小さな鳴き声は聞こえなくなった。
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yukii22(プロフ) - たとえ更新されなかったとしても私は待ち続けます！ (2022年12月24日 16時) (
レス) @page33 id: 28153e5cc7 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - 感動しました...。続き楽しみにしてます！無理はなさらないでください！ (2021年1月23日 21時) (レス) id: ba5c7b2e62 (このIDを非表示/違反報告)
山田 - 待ってます。 (2020年5月12日 6時) (レス) id: e4548ba768 (このIDを非表示/違反報告)
餅 - 更新、楽しみにしてます！！ (2019年1月14日 17時) (レス) id: cd8da71a23 (このIDを非表示/違反報告)
巽 - 更新待ってます！頑張ってください！ (2018年11月25日 13時) (レス) id: f98b79cb93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝ヶ | 作成日時：2017年5月4日 15時
