【東京リベンジャーズ】【呪術廻戦】私は医者であり呪術師であり。

Episode　17 ページ20

.





腕が鎌のように、鋭い二本の刃物と化している呪霊。
今はただただ、腹立だしかった。
呪霊にも、自分にも。もっと早く来れたであろう自分に、ただただ行き場の無い怒りが募っていく。










『特級呪術師、八神A。到着。
花垣君、少しその･･･背負っている子を貸しておくれ、悪いようにはしない』


「あ、はい･･･」


『腹部に刺された痕･･･うん、問題無いね』










花垣君が背負っていた金髪の男の子に手をかざし、腹部を始発に全身に反転術式を巡らせる。勿論呪霊は襲ってくる訳だけど、手に持っていたメスを後ろに投げてぶっ刺した。
アレ程度の不意打ちなんて、不意打ちにすら入らないね。


反転術式が回りきった彼の眉間を人差し指で突き、しゃがんでいた体をあげて白衣を整える。まぁ、白衣って私の特徴みたいなもんだから大切にしなきゃね〜。


ヒトで言う心臓のある部位にメスを刺された呪霊は、のたうちながらもそのメスを抜いた。私は白衣の内ポケットからもう一本メスを取り出し、"夜雀の"術式をメスにかけた。










「ｳﾎﾞｫﾙｸﾞｺﾞｧ!!」


『何語を喋っているのか･･･私には分からないのだよ？人の言葉を喋ってくれ給え』


「ｳﾎﾞｫﾙｸﾞｺﾞｧ･･･ｺﾞｶﾞｧｧｧｧ!!」










コンクリートの地面を爆風の起きる勢いで踏み込み、呪霊の首元一閃のみを狙って百倍の威力のメスを振るった。百倍の威力ってどういうことだよ、って思ったでしょ。


コレが夜雀の術式"百手器術"。自分の持つ武器の威力･･･まぁ、武器のステータスを従来のステータスの百倍にすることが出来る術式だよ。
だから手のサイズしかないメスすらも、極限まで研ぎ澄まされた日本刀やチェーンソー、ナタのような威力が出せるようになる術式。環境条件などに左右されない強力な術式。










『花垣君･･･今すぐに救急車を呼び給え。そして森を抜けることを推奨しよう』


「や、八神さんは！？」


『私はこの子と遊ばないといけないんでね』


「タケ、ミっち･･･その、人は」


「ドラケン君！！」


『死んでいる訳無いだろうに。呪術界最高峰の反転術式を施したのだからね』










ドラケン君？の無事を喜ぶ花垣君に小さくウインク飛ばしといちゃお。
花垣君は驚きと、訳が分かんねぇって顔して見てるし、ドラケン君は花垣君の肩に手を置いて私見つめてるし？後ろの不良君達は私を見つめてるし？





いやー！不良にモテても嬉しくないよ私！

Episode　18→←Episode　16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す