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第9話 ページ10

「なにを、言っている、の?」

呆然と言った私に唯火は言う

「まっ、とにかく屋上に」

うながされるまま、私は屋上に行く

閉まっているはずのドアは簡単に開き、広い屋上に私は出た

唯火も続いて屋上に出る

私は、混乱していたら朝のときのようになにもわからないままだ、と、気付いた

ダメだ、冷静にならなきゃ

深呼吸をする

「唯火、さっき言ったこと本当?」

唯火はニコッと笑う

「私が答える前に奏が私の質問に答えてよ
 私が奏の記憶を消し、その記憶を戻すことができるとしたら、奏はどうするの?」

そんなの、考えるまでもない

ずっと、望んできたことだ

「記憶を戻してもらう なんとしてでも
 今ある記憶がまたきれいに消えてしまうんじゃないかって
 そう、思わずにすむ」
「たとえ、その記憶が恐ろしいもだとしても?」

唯火の問いに私は黙る

母からあの誘拐事件の話を聞いたときから、失った記憶は衝撃的なものだったかもしれないとは思っていた

それでも…

「…私は失った記憶が恐ろしいもだとしても、取り戻したい」

唯火は満足したようにうなずく

なにがしたいの? 唯火は…

それに、

「私の質問には答えてくれるの?」
「奏の質問って?」
「だから、記憶を消したって話は本当?」
「本当だと思う?」

問いに私は確信を持ってうなずく

唯火はそれを見ていたずらっぽく笑う

「さぁ?どうかしらね
 私には姉がいるの 6年くらい前は私とそっくりの顔だった姉なんだけど」
「それがどうかしたの?」

イライラしてくる

でも、ここは冷静に…

「私の姉はね ・・・・・・・・・・・・・・・
 赤が好きなのよ…髪と瞳を赤色にしてしまうほどに」
「!」

心臓が止まるかと思った

夢の中の赤い少女を思いだした

赤い髪と瞳を持つ少女

あの子は存在する…?

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設定タグ:ファンタジー , 記憶 , オリジナル   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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寒極氷化(プロフ) - 由利亜さん» ありがとうっっっっ!(●^o^●) (2015年4月24日 23時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
由利亜(プロフ) - 寒極氷化さん» 本当に凄い!お気に入り作者に入れたからねー! (2015年4月24日 23時) (レス) id: 8798126f84 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - 由利亜さん» そ、そんなっ、照れるよっ!! でも、褒めてくれてありがとうっ お世辞だとしても嬉しいよ! (2015年4月24日 23時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
由利亜(プロフ) - 寒極氷化さん» 凄い文才持ってるね!尊敬するー (2015年4月24日 23時) (レス) id: 8798126f84 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - 由利亜さん» おぉ! 同じクラスの! 見てくれてどうもありがとう! (2015年4月24日 22時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:寒極 氷化 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kangoku/  
作成日時:2013年8月22日 16時

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