flowers Ⅱ (ページ4)

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White Azalea / T.D ページ4

T.Doumae × 同期 (31期)

【Nandina】のふたり
※【Nandina】の直後の話

You side

・

私は今、少し早めの忘年会会場の喫煙所で、堂前に抱きしめられている。

つまり、堂前と密着している状態。

堂前の体温、鼓動、息遣い。

全てがいつもより近いところから感じられる。

『…堂前の心臓の音聞こえるんやけど。』

「こんだけ近いからなあ。」

さも当たり前かのように、いつもの調子で返される。

『それにしても頻脈すぎひん？』

「…気のせいちゃうか。」

どく、どく、と伝わってくる鼓動はとても早い。

『めっちゃ身体熱くない？』

「…Aと密着してるから暑いねん。」

なら離せばいいのに。

しばらくの沈黙。

『なんか、堂前かわええな。』

「かっこいいって言え。」

『私に抱きつくだけでドキドキしてんのかわええやろ。』

頻脈なのも、身体が熱いのも絶対緊張してるからだ。

バレたくないのか、誤魔化しているようだけど。

いつも飄々としている堂前のこんな姿が珍しくてからかいたくなる。

「そりゃ好きな女の子を抱きしめてるんやからそうなるやろ。」

また、しばらくの沈黙。

隠しもせずストレートに言われて、逆に私が困ってしまう。

「A。」

『なに。』

「鼓動が早なったな。」

『うるさい。』

「耳真っ赤やで。」

『静かに。』

「かわええな。」

『もう！早く戻らんと怪しまれるって。』

結局また堂前に踊らされている。

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白いアザレア［White azalea］/ あなたに愛されて幸せ